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海外知財ワンポイントレッスン

韓国知的財産権侵害事件への対応 トップページへ

2015年4月22日 掲載

韓国知的財産権侵害事件への対応(1)
韓国の知的財産権市場の現況

 韓国は1989年から2008年まで、アメリカ貿易代表部(USTR)が毎年指定する知的財産権分野監視対象国として分類されてきたが、2009年以来5年連続でその分類から除外される等、保護水準が改善されたと評価されている。特に、2014年11月30日にUSTRが発表した‘2014年スペシャル301条報告書’は韓国を‘過去25年間相当な進展をなした国家’にして‘知的財産権保護及び執行において最高水準の基準を備えた国家’と認定した。それに先立つ3月31日にUSTRが発表した‘2014年国家別貿易障壁報告書’でも‘韓国の法律は知的財産権を強力に保護している’と評価している。これと関連して知的財産分野の現況をみると次のとおりである。

1.知的財産権出願

2013年度の特許の設定登録は204,589件で、前年対比9%増加した。また、商標は2013年に177,685件が出願され、デザインは2013年に70,054件が出願される等、前年対比商標11%、デザイン7%が増加している。出願の増加とともに、海外先使用者の商標をいち早く韓国に出願・登録して利益を着服する悪意的な‘商標ブローカー’も増加し、商標ブローカーの出願商標は2012年基準で約11,600件、うち登録された商標は約1,100件に達している。

2.著作権

 著作権の場合、不法複製物流通及びソフトウェア不法複製率は減少しているが、オンライン不法複製物の流通は増加している特徴を見せている。
 特に、2012年の不法複製物市場規模は約3,055億ウォンで前年対比27.6%減少した。また、不法複製による合法著作物市場の被害規模は約2兆2,186億ウォンで、前年対比11.2%ほど減少することにより、不法複製物市場が次第に合法市場に転換していることを示している。ソフトウェア不法複製率も2008年の43%から2010年、2011年はそれぞれ40%に減少趨勢を見せており、これは世界平均の42%よりも低く、アジアの平均60%よりも大幅に低い水準となっている。

資料協力 リ・インターナショナル特許法律事務所

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