環境
射出成形で自在に形を作れるウッドプラスチックが誕生。性能も、質感も従来のプラスチックよりさらに良くなって近い未来、環境に負荷をかけないやさしい素材が、私たちの身のまわりを便利に、心地よく彩ることでしょう。
木粉とプラスチックを混合させたウッドプラスチックは質感が良く、ウッドデッキなどの板材では使われていますが、さまざまな形のものを製造できる射出成形が難しく、長らく夢叶わぬ素材でした。高温で木粉が黒く酸化し、強烈な臭いが発生するためです。いま、その難題を克服し、夢であった次世代ウッドプラスチックi-WPCの開発が実現しています。これまでの射出成形機と金型をそのまま使用し、設備投資なしで容易にi-WPC製品を量産できるのです。顔料を加える着色も塗装も可能で、酸化しないので美しい色に仕上がります。表面を少し削ると温もりのあるしっとりとした手触りで、しかもポリプロピレンと違って接着剤が使え、デザインの幅は大きく広がります。
さらに、i-WPCはポリプロピレンに比べてたわみが小さく丈夫で、曲げ弾性率は木粉31wt%品で1.5倍に、51wt%品で2.6倍にアップします。また、耐熱性にも優れ、熱変形温度は木粉31wt%品でプラス15℃、51wt%品ならプラス30℃と、材料としての性能がグンと上がるのです。もうひとつ、木粉には国産の間伐材を使うため、山の保全や林業の活性化につながります。加えて、木はカーボンニュートラルで、最終的に焼却処理をしてもCO2の発生源と見なされず、ウッドプラスチックは環境にかける負荷が少ない素材でもあるのです。これだけの利点を備え、あらゆる分野で使用できる材料ですから、さらに生産効率を上げてどんどん社会に広げていきます。
木材を酸化させず、シャバシャバな状態まで粘度を下げることができたのは、協業先の技術力と熱意があったからこそ。射出成形だけでなくシート成形、ブロー成形も可能です。製造現場の方々に使ってもらうと、当初は機械を壊さずに加工できるのか不安がられますが、完成品を見て触れて誰もが驚きます。問題になっている間伐材を有効活用する方法として、地方自治体などにも提案していきたい。
所在地
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大崎ブライトコア4階 SHIP 413
〒140-0015 東京都品川区西大井1-1-2-206
TEL: 03-6410-7077
FAX: 03-6410-7078
取引先として
大手コーヒーチェーン/キッチンウエアメーカー
Email/email@i-compology.com
担当部署/執行役員営業部長
担当者名/小出秀樹