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平成26年度 東京都地域中小企業応援ファンド
モデル事業発表会開催報告

トークセッションから

橋本一豊氏<職場内訓練で、障がい者の就労を促進>

橋本一豊 氏
(NPO法人 WEL’S新木場常務理事)

那須:NPO法人WEL’S新木場は、企業内就労訓練という手法を使って障がい者雇用の拡大に貢献されています。

橋本:就労を希望している障がいのある人の状況と、受け皿となる企業側の環境は、必ずしも一致しません。お互いの情報が不足していて、不安に感じることも大きいのです。その事前調整をするのが私たちの仕事です。
 個々人には作業に生かせる特性があります。それを発見するためには、実際に企業内で仕事の訓練をするのが有効だと考えました。

那須:障がい者の方を訓練するうえで、やはりいろいろなご苦労があると思いますが…。

橋本:訓練の場においては、障がい者の方の特性をまず自分たちがしっかりと把握し、それがきちんと企業に伝わるように言葉にするということを行います。逆に企業側にも理解してもらわなければいけないところもあったりするので、そのバランスがすごく大切だなというふうに感じています。
 たとえば知的に障がいのある方や自閉症の方には、自分の意思をうまく伝えられない場面があります。しかし、実際の作業場面では、高い能力を発揮する方が結構いらっしゃるのです。ご本人が今、どういう健康状態であって、就労に向けてどのような作業が得意で、どのような配慮が必要かなど、そのような情報をすべて記載するためのフォーマットを作りました。
 一方、企業様からは「雇用はしたいけど何から準備をしていいかわからない」という相談をよく受けます。そこでまず、「現在、就労訓練を希望している障がいのある方々は、このように訓練を進めています」という情報提供を行います。そして私たちは、実際の現場に行って作業支援を体験し、「この作業ならおそらく障がい者向けの仕事として組み立てられるでしょう」というフィードバックを行います。
 企業の中で作業をする以上、きちんと遂行すべきことはきちんとしなければなりません。企業様に納得していただかなければ、障がい者の雇用は広がりません。

那須:助成金活用のメリットについてお伺いします。

橋本:助成金でDVDを作成させてもらいました。結果、あちこちに紹介されて、他の団体から「今こういう助成金を募集していますけど申請してみませんか」というような情報をいただけるようになって、さらに事業を充実させたり、寄付金をいただくような機会に恵まれました。

又丸:橋本さんはすでに豊富な経験をお持ちなので、これから先、国や都道府県の施策へ提言されるような場で活躍していただきたいと、期待しています。

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<団体紹介>
NPO法人 WEL’S新木場
事務所所在地:千代田区神田錦町3-21 ちよだプラットフォームスクエア1036
TEL : 03−5281−2345

URL : http://www.wels.jp/
 応援ファンド事業テーマ:「企業内授産施設運営のための普及・啓発活動」
企業が障害者雇用を円滑に進められるよう、企業の授産施設開設を支援するとともに、施設の運営業務を受託する。
 当社が企業の業務を請け負い、企業の中で実際の作業を行いながら、障がいのある人に就労に向けたトレーニングを行う。この仕組みは、障害者と企業とのミスマッチの解消、スムーズな雇用移行、地域福祉への貢献等、関わる人・企業・地域全てにメリットをもたらす。

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