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○ デジタルヘルス市場市場動向 ヘルスケア産業の市場規模は2025年に約12.5兆円に成長見込み 2021年の医療機器の市場規模は4.4兆円。市場は拡大傾向だが、輸入依存が続く(参考4~5) 資金調達の推移(出典3) ヘルスケア産業(公的保険外サービス)の市場規模は2016年に約9.2兆円で、2025年には約12.5兆円に拡大すると推計されている。 2016年の内訳では、「食(サプリメント・健康食品等)(3.2兆円)」「遊・学(ヘルスツーリズム等)(2.4兆円)」の占める割合が大きいが、伸び率では「知(ヘルスケア関連アプリ等)(CAGR8.0%)」や「健康経営を支えるサービス(メンタルヘルス対策等)(同3.5%)」の成長余地が大きい。 図表 33.ヘルスケア産業の市場規模予測(出典2) 国内における医療機器の市場規模(国内生産額+輸入額-輸出額)は年々拡大し、2018年の2.9兆円から2021年には4.4兆円となった。 ○ 遠隔医療市場デジタルヘルスや遠隔医療等の新市場が立ち上がる(参考6) ただし、輸入額の増加率(対2018年比73.7%増)が国内生産額の増加率(同33.5%増)を上回っており、国内生産の拡大が求められる。 金額ベースでは、2018年時点で「治療系医療機器(カテーテル、ペースメーカー等)」が約6割、「診断系医療機器(内視鏡、CT、MRI等)」が2割を占める。治療系医療機器は市場規模が大きく成長率も高い一方、輸入比率が高く、国内生産額が市場に占める割合は低い。 国内におけるデジタルヘルス市場は黎明期にあるが、デジタルヘルスのスタートアップによる資金調達額と調達件数は、2019年までにそれぞれ383億円(対2017年比255.3%増)、93件(同200.0%増)と急速に拡大している。 図表 34.デジタルヘルス分野のスタートアップの遠隔医療の市場規模(事業者売上高ベース)は、2021年度に154億円と予測される。内訳では「遠隔画像診断(読影サービス)」が約9割を占めている。 ただし、「オンライン診療システム」は、コロナ禍以前の2019年度から86.4%増と急激に拡大しており、今後の本格的な市場形成が期待されている。

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