231)3つのなぜひとつの主張や発言に対して、「なぜそう思うのですか?」と3回質問を重ねて、首尾一貫しているか、論理的に破たんしていないかをチェック。 「その理由を3つ上げてください」�自分なりの基準を持っているか、日頃どのようなことに価値を感じているのかがわかる。2)否定するひとつの主張や発言に対して、軽く否定してその反応を見る。ただし、否定が強すぎると圧迫面接となるので注意が必要。自分の価値観と違ったものでも柔軟に受け入れられるかどうかが分かる。 例)「●●について」を「××」という人もいると思いますが、その点についてはどう考えますか? それは違うと思うのですが、そう考える人に関してはどう思いますか?3)STAR(スター)手法*応募者が、どのような状況や背景のもとで、どのような役割を担当し、どのような行動を行い、どのような結果や成果を出したのか、という過去の行動事実を引き出したり、資質や能力の高低を確認したりすることができる。 * “STAR”とは、以下4つの単語の頭文字を取ったものです。 「S」Situation(状況、周辺環境、背景等) 「A」Action(行動、言動等) 「T」Task(課題、職務、役割等)「R」Result(結果、成果等)図表2-12 掘り下げる質問(5)適性検査・面接①適性検査面接ではなかなか見極められない基礎資質や職務適正、性格特性などの情報を得ることが可能です。ただ、意図して回答するなどその信用性が問題になりますが、それは、面接時に切り口を変えた質問で確認をすることで解消できます。行政、民間で行われる退職理由の調査結果を見ると、以前は「人間関係」がトップでしたが、最近は、「キャリア成長が望めない」「育成のプログラムがない」「仕事を教えてもらえない」など、キャリア形成や育成支援に不満をもって退職する人が増えています。また、かつてのようには長期雇用を保障できない現在、個人も「人生100年時代」を踏まえて自律的キャリア形成を意識しているので、採用した人材を定着させるためには、企業は今まで以②面接面接は、本来複数回行うことが理想ですが、1回の場合は、複数の面接担当者で行うことが必要です。複数人であれば、評価が偏ってしまったり、見極められなかったりすることを防ぐことができます。社長のほか、リーダーなど責任あるポジションにある従業員、または社内で活躍している従業員など、質問はしなくても判断してもらうだけでもよいので、同席させることも有効です。その際には、態度や表情などが見るポイントになります。また、面接では、より適切な人材を見抜くために、効果的な質問を投げかけることが必要です。特に質問は応募者が言ったことが事実かどうか、本当にそう考えていることなのかを掘り下げることで、さらに見極めることが可能になります。その場で聞き漏らすことのないよう、あらかじめ、質問票を作成しておきましょう。4人材定着
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