34「積極性」「責任感」「協調性」「規律性」といった従業員の仕事に対する取組み姿勢・態度を評価します。「リーダーシップ」「チームワーク」「調整力」「生産性向上力」などの従業員の業務に必要な能力やスキルを評価します。客観性を高め得るために、コンピテンシー評価(優れた社員の行動特性を分析し、評価項目に設定すること)を行うこともあります。従業員が一定期間に達成した成果を評価します。目標管理制度を用いることが多いです。評価項目情意能力成果図表2-20 評価項目・内容図表2-21 階層別評価ウエイト 例内容(2)評価制度人事評価は、従業員の情意・能力・成果などを評価し、報酬や昇格・昇進などの処遇を決定するために用います。また、評価には、評価を通じて会社の期待や目標を伝え、それを実施する過程において、従業員に指導しアドバイスを行うことで、従業員の成長を促すと言った目的もあり、むしろ企業においてはこのような人材育成こそが重要とも言えます。実際の評価は、図表2-20の通りです。実際の評価においては、図表2-21のように初級職では情意のウエイトを高く、管理職においては成果のウエイトを高くするなど、初級職や中級職、管理職などの階層に応じて、評価項目やそのウエイトを変更することが可能です。さらに、昇給は、情意・能力・成果で評価するが、賞与は成果のみで評価すると言ったことも可能であり、企業の人に対する考え方により決定することが重要です。人事制度においては、制度そのものも重要ですが、その運用はさらに重要と言えます。いかに良い制度であっても、正しく運用されなければ効果が発揮されません。そのためには、人事制度の趣旨・目的からその運用方法まで、きちんと従業員に説明し、評価者・被評価者ともが正しく運用できるようにすることが必要です。また、新たに制度導入を図る場合には、導入前にトライアル運用を行うことや、評価者研修・被評価者研修を行うことなど、制度の理解を深める取り組みが有効です。 情意管理職中級職初級職能力成果
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