35図表2-22 賃金体系図(例)(1) 賃金の決定要素賃金を決定する基本的な要因として、以下のものが挙げられます。 ・労働対価:仕事の質や量といった仕事の内容・結果などに応じて支払う ・生活保障:労働者の生活保障の観点から生計費などを考慮して支払う ・労働力の市場価格:人手不足など人材の需給バランスに応じて支払う個別の企業では、これらを前提としつつ、具体的には、同業他社など賃金の世間相場や、採用における必要な賃金レベル、そして個々の支払い能力などに応じて、賃金を決定します。(2) 基本給①基本給の種類基本給は、仕事を基準にして決めるか、人を基準にして決めるかで、以下の3種類に分類されます。賃金は、労働者が使用者に対し労務の提供を行い、その見返りとして受ける労働の対価のことです。したがって、基本給だけでなく、手当や賞与など名称のいかんを問わず、労働の対償として使用者が支払うすべてのものを言います。労働者にとって、賃金は生活の糧であり、労働条件の中でも最も重要なものの一つです。一方で、企業にとっては、企業活動を行う上での費用の一部です。このように、賃金には2つの側面があると言えます。仮に人件費を交通費や他の諸経費などと同様に単なる費用としてとらえるのであれば、いかにその費用を削減するかが課題となるでしょう。一方で、人件費は人に対する投資であるとする考え方もあります。投資ととらえるのであれば、いかに人件費を効果的に使い、従業員のモチベーションを向上し、それにより企業の目標を達成するかが重要になります。これからの人手不足の時代には、ますます一人ひとりの従業員が活躍することが求められます。そのためには、人件費を投資と考えて従業員に投資することで、従業員のやる気を引き出し、活躍してもらうことが望ましいと考えます。賃 金退職金月例賃金賞 与基本給手 当割増賃金6賃金
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