令和5年度 人財マネジメントハンドブック
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人材の比率62図表3-19 オーバーアチーブする人材を増やす(4)リーダーシップの検証とフィードバック①リーダーシップの検証「リーダーシップ」そのものについては、Chapter4で説明を行っていますので、ここでは戦略における意思決定を例に解説します。経営者にとって意思決定は非常に難しい作業となります。なぜならば、構成メンバー全員が賛成するような決断はなく、一定の批判は覚悟しなければならないからです。不確実な状況の中においての意思決定の場面では、客観的に物事を分析することは非常に重要です。しかしながら現実において、100%すべての情報をリアルタイムに収集することは不可能ですし、客観的な分析から100%の正解が機械的に出てくるものでもありません。長期的な目的を達成するためには、短期的な目的を犠牲にせざるを得ない場合もあります。結局トップが情報の足りない部分や矛盾する内容を引き取った上で意思決定を行うことになります。そこにトップとしての主観は入ってきますが、それ故にその意思決定には責任・使命感と強さが宿ることにより組織求心力が高まるものとなります。100%0%④目標管理制度とOKR目標管理制度は、期初に目標を設定し、それに基づいて業務遂行状況を管理するマネジメントツールと位置づけられています。多くの企業が目標・業績とその評価のサイクルを回すためのツールとして利用しています。この目標管理制度については、「評価に影響するため、目標が低めになる」や「失敗を恐れてチャレンジを避けてしまう」等の問題も指摘されています。一方OKR(Objectives and Key Results)と呼ばれる手法がありますが、(詳細は“Chater3(4)「組織開発」からのアプローチ”の図表3-16を参照)この仕組みの要点は企業・組織のミッション・存在価値を踏まえ、どう“結果”を出すかを重視・強化する機能があります。したがって従来の目標管理制度を自社流に修正、あるいは、運用にあたって創意工夫を加えれば従業員エンゲージメントの観点からも有効と考えます。*参考文献:「組織力を高める 最強の組織をどうつくるか」(東洋経済新報社)より編集OAゾーン(オーバーアチーブ:Over Achieve)*ここの人数構成比を組織として 拡大していくAゾーン(アチーブ: Achieve)Pゾーン(プアー: Poor)

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