74社会構成主義進化論的戦略社会構成主義生命論(複雑系)パラダイム・個と個の関係が全体をつくる流動的・包括的にとらえて創発を促す進化論的戦略縦系列を重視しつつも入れ替わりがあり流動的①意思疎通②協調・協働③意思の透明性④開放交流性⑤組織的対応⑥バランス感覚構成⑦情報共有志向⑧全体最適志向⑨全体調和構成⑩大義名分*参考文献 「組織変革ファシリテーター」より引用*参考文献 「人事戦略論 ストラクチャーとフレームワーク」より編集*参考文献 「組織変革ファシリテーター」より引用*参考文献 「組織マネジメントのプロフェショナル」より編集要 素誰とでも円滑に話せる。協力的に協働作業ができる。オープンなコミュニケーションが図れる。生命論(複雑系)パラダイム分け隔てなく人付き合いができる。・個と個の関係が全体をつくる組織人としての行動がとれる。・包括的にとらえて創発を促す複数の矛盾する事項の落としどころを見いだすことができる。情報の共有化が図れる。全体最適を志向できる。メンバー間の利益・損得の調整を考慮できる。私欲を捨て大義を優先できる。・確立した自己が存在する・答えは独立して厳然と存在している・全体を要素に還元して分析・設計してコントロールする・事前の計画が実行の成否を決める・分析精度を上げて目標に近づく・確立した自己が存在する野球型組織・答えは独立して厳然と存在している・全体を要素に還元して分析・設計してコントロールする縦系列の序列が固定されている・事前の計画が実行の成否を決める・分析精度を上げて目標に近づく図表4ー15 メンバーシップの役割と構成要素図表4ー16 組織におけるパラダイムの変化主観主義/客観主義機械論パラダイム規範論的戦略主観主義/客観主義固定的図表4ー16 組織におけるパラダイムの変化図表4ー17 組織機能と枠組みの変化機能重視序列重視・自己は周りとの関わり合いで規定される・答えは対話の中から生まれてくる意味・行動・計画通り進まないのは当たり前・実行段階の学習をフィードバックする・自己は周りとの関わり合いで規定される・答えは対話の中から生まれてくる参画メンバーの役割が状況に合わせ、柔軟・流動的・計画通り進まないのは当たり前・実行段階の学習をフィードバックするサッカー型組織「組織役割・機能とその枠組みの変化」について、わかりやすくモデル例として示したものが以下の図表4ー17です。「人材・組織の進化」の思考・実践を支える行動原理と技法「野球型組織」は、その役割・機能が一人ひとり固定されています。一方「サッカー型組織」は、基本的な役割・機能は決まっていますが、ディフェンダーでも状況により攻撃参加し、反対にフォ基本的な役割・機能は決まっていますが、ディフェンダーでも状況により攻撃に参加し、反対に(1)環境変化と組織の変遷ワードが守備の役割となる場合もあり得ます。フォワードが守備の役割となる場合もあり得ます。①組織役割・機能と枠組みの変化序列固定化の弊害としては、a.実力の伴わない上位役職の固定化、b.内向き、上向きの組織文化・序列固定化の弊害としては、以下の傾向がみられることが指摘されます。組織の成立要件は、以下のとおりといわれています。風土による環境変化への対応の鈍化、c.成果・実力より政治力優位の傾向がみられることが指ア.実力の伴わない上位役職の固定化a.共通の目的・目標が共有されていること摘されます。イ.内向きの組織文化・風土による環境変化への対応の鈍化b.コミュニケーション(双方向の伝達と情報の共有化)が成立していること環境変化が進む中で、組織マネジメントは、「仕事・役割が変わることへの抵抗感を減らす」こウ.成果・実力より政治力優位c.協働する貢献意欲が具備されていることとを意識した運用が重要です。環境変化が進む中で、組織マネジメントは、「仕事・役割が変わることへの抵抗感を減らす」こ一方で、DX(デジタルトランスフォーメーション:IT技術の浸透による事業、組織の変革)やとを意識した運用が重要です。グローバル化(社会的・経済的に特に、ヒト・モノ・カネの3大要素が国・地域の枠を超えて深まる現象)の影響は、組織機能とそのパラダイム(時代や分野において支配的規範となる物の考え方やとらえ方)、枠組みに変化を起こしています。ピラミッドに代表される今までの組織は、「組織は個人の集合体である」とし、個人を1つのモジュール(機能)としてとらえ、そのパフォーマンスを組み合わせて組織全体を機能させる機械参画メンバーの役割が論的アプローチとなっていました。原則固定されている機械論パラダイム(☞図表 4ー16 参照)人は本来多様な能力を持っており、どの能力をどれだけ発揮できるかは、人と人との関係や置かれた環境によって決まるものと考えられます。「組織は関係性が集まった有機体である」ととら相撲型組織える複雑系(生命論)的な考え方が組織運営の根幹になりつつあります。「組織役割・機能とその枠組みの変化」について、わかりやすくモデル例として示したものが以下の図表4ー17です。「野球型組織」は、その役割・機能が一人ひとり固定されています。一方「サッカー型組織」は、16年功序列型組織規範論的戦略4
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