外利益の源泉内76ポジショニングアプローチ経営資源アプローチ要因組織の軸となる学習能力注力する点*参考文献 「競争戦略論」より編集情報等を最適化して展開、ゲームアプローチ:市場における合従連衡」があります。*3つの柱と5つの要素ゲームアプローチ・メンタル・モデル・チーム学習学習アプローチプロセス図表4ー18 戦略論の4つのアプローチ図表4ー19 学習する組織を構成する要素(discipline)利 益イ.複雑性を「見える化」しb. 複雑性を「見える化」し理解する力理解する力・システム思考目指すウ.共創的に対話する力c. 共創的に対話する力③「学習する組織」 (*参考文献 「学習する組織入門」より編集)「学習する組織」とは、「目的に向けて効果的に行動するために、集団として意識と能力を継続的に高め、伸ばし続ける組織」と定義されます。「学習する組織」には、1つの決まった形があるわけではありませんが、組織の効果と健全性を高める理論・手法体系としてグローバルレベルで認知されています。以下の図をもとに、3つの柱と5つの要素(discipline:力)について、列記します。②戦略としての「学習アプローチ」戦略として人材・組織を考えると、「人材・組織の質の向上と事業の発展の両立」が図られなければなりません。具体的モデルとしては、戦略論としての「学習アプローチ」、組織論としての理論・手法体系としては、「学習する組織」1990年ピーター・センゲLearning Organizationがあげられます。a.志を育成する力ア.志を育成する力個人、チーム、組織が、自分たちがめざすものを描き、それを実現するための意志と能力 ・ 自己マスタリー�組織の中で個々の人材が常に学習し、飽くなき探求を続けること、言い換えれば、意識を集中すること、忍耐力(レジリエンス)を身につけること、現実を客観的に見ることなどとなります。ウ.共創的に対話する力c.共創的に対話する力「共創的な対話」とは、相手の立場に立って傾聴し、自身の考えについては内省的(客観性を意識)に話すコミュニケーションの取り方です。・ メンタル・モデル�頭の中にある前提や背景、枠組みとなるもので、効率的な思考や行動を促進する反面、バイアス(偏り)や思い込みを生み出すものとなります。この「ループ図」は、今発生している問題・現象・パターンがなぜ発生しているのかを“構造的に見える化”したシステム図と位置づけられます。ア.志を育成する力a. 志を育成する力・自己マスタリー・共有ビジョンb“「実験・試行」による体系的な学習”とは、場当たり的な行動ではなく、ビジネスモデルの仮説を特定の場に限定して「実験による学習」として展開することにあります。論理的には合っていても、実験によってユーザー、顧客への受け入れ、認識がどうなるのかを製品、ビジネス提供の流れにそって試行してみることです。c“「反省・振り返り(リフレクション)」の重視”�ここでいう反省(リフレクション)とは、ウ.「反省・振り返り(リフレクション)」の重視生じた事象を振り返り、その原因、プロセスの要因を構造的に検証することです。学習することここでいう反省(リフレクション)とは、生じた事象を振り返り、その原因、プロセスの要因をの意味は、振り返ってみて初めてわかることが多く、この反省がなければ次の活動に意図的に活構造的に検証することです。学習することの意味は、振り返ってみて初めてわかることが多く、かすことができないからです。この反省がなければ次の活動に意図的に活かすことができないからです。・ 共有ビジョン�組織全体で共有される価値観、使命(ミッション)、目標b.複雑性を「見える化」し理解する力イ.複雑性を「見える化」し理解する力・ システム思考�組織は様々な要素が連鎖する中で運用されています。システム思考は結果に至る複数の原因・要素の因果関係の流れをループ(輪の流れ)で表示し「見える化」することで、現状とあるべき姿を構造として示すことができます。戦略論としての「学習アプローチ」とは、「見えざる資産」といわれる知識・技術(ナレッジ、ノウハウ)、試行・実績情報が蓄積・活用される長期的プロセスに着目するものです。* 他に「ポジショニングアプローチ:マーケットシェア優先、経営資源アプローチ:強みとなるヒト・モノ・カネ・戦略の実践は、計画どおり物事が進まないことが現実であり、意図とは一致しない結果を誤りとせず、逆にそこから積極的に人材・組織が学習することでノウハウ・ベストプラクティスを蓄積し、次の経営活動に活かすことにあります。「学習アプローチ」のポイントとしては、以下の3点に留意する必要があります。a.学習の「場」(事業領域:ドメイン…対象とする領域・分野)の選択、決定b.「実験・試行」による体系的な学習図表4ー20 ループ図例c.「反省・振り返り(リフレクション)」の重視a“学習の「場」”の選択・決定とは、どの事業領域・分野、例えば新規分野、今までにない環境や医療といったものや、現行の既存の分野の掘り下げとするかを決めることです。
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