令和5年度 人財マネジメントハンドブック
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見えやすい部分78*参考文献 「ファシリテーション・ベーシックス」より編集図表4ー21 ファシリテーションにおける論理・心理技法の展開図表4ー20 ループ図例販促活動利 益体質強化新規開拓社数見えにくい部分好き嫌い論理の領域売 上思 考損得・採算顧客企業総数感 情心理の領域価値観判 断人間関係自 我(2)モチベーション①モチベーションの定義と区分モチベーションとは、「物事を行うための動機や意欲の源になるもの(刺激、熱意)」と解釈されます。図表4ー22に示すように、モチベーション(動機づけ)はその背景から外的要因と内的要因に区分されます。外的要因とは、主に、報酬(お金)、ステイタス(役職願望)、周辺からの賞賛(名声)など、内的要因とは、役割/責任意識、使命感、やりがい等があげられます。あります。固定概念を緩和し、互いの考えの重なり合う部分をどう見つけ出すかのステップとなります。基本動作4:共通項を見つける�意見やアイデアだけでは考えも深まらず結論もまとまりません。参画メンバーの意見の共通項を探しだし、合意をつくるステップとなります。・ メンタル・モデル�頭の中にある前提や背景、枠組みとなるもので、効率的な思考や行動を促進する反面、バイアス(偏り)や思い込みを生み出すものとなります。この「ループ図」は、今発生している問題・現象・パターンがなぜ発生しているのかを“構造的に見える化”したシステム図と位置づけられます。   ・ チーム学習�チーム全体で探求、考察、内省を行うことでメンバーの意識と能力を共同で高めるプロセスで、このチーム学習がめざすものは、メンバー間の関係性の質を高めて状況の共通理解や合意に至る基盤形成を図るものです。④ファシリテーション技法集団においては人の価値観、意見は多様化しており、進むべき方向性は見えていてもその実行には多大なエネルギーが要求されます。異質性の高い社会を前提として開発されたファシリテーションとその構成について解説します。ファシリテーションとは、「集団による知的相互作用を促進する働きを有し、問題解決や合意形成を促進する技法」と位置づけられます。言い換えれば、a.比較的中立的立場で、b.集団の運用のプロセスを管理し、c.チームワークを引き出し、d.その成果が最大になるよう支援する機能となります。ファシリテーションの効果は、a.成果に至る時間の短縮(スピードアップ)、b.チーム・組織間の相乗効果を生み出す(集団知の創出)、c.参画メンバーの自律性を育むことが上げられます。また、個人、集団における対立(コンフリクト)において、議論を構造化し、合意形成に導く機能があります。以下の4つの基本動作を論理面、心理面から押さえることが重要です。基本動作1:論点を定める�論点(イシュー:構造化するための課題と解釈)がなければ、話し合いが始まりません。問題解決や合意形成のプロセス・流れを決める上でファシリテーターは論点を置くことからスタートします。21あります。

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