83何のために教育するのかを理解しているか。図表4ー28 未来を形づくる5つの要因と働き方の3つのシフト図表4ー27 ティーチング活動のチェックリスト目 的現在の状況伝え手受け手内 容手 段伝える状況*参考文献 「ワーク・シフト」より編集③人間の行動心理 *参考文献 「ビジネスの基礎知識50」より編集ここでは人間の思考の歪み(バイアス)について解説します。論理思考や決定の場面での陥りやすい傾向をつかみ、多面的に意識して情報収集、行動することが必要となります。■ 確証バイアスいったんある思い込みをするとこれを肯定する情報ばかりが目につき、当初の思い込みを強化する歪み(バイアス)をいいます。偏りなく物事を見ることは簡単ではありません。一度なにかしらの見解を持つと、人間心理として、自身の考えを変えたくない傾向があり、自身にとって都合の良い情報のみを集める傾向があります。これが確証バイアスです。■ ハロー(後光)効果特定の項目や要素に関する評価が全体の評価に影響を与えることをいいます。この後光の影響に「働き方改革」、「ダイバーシティ経営の推進」が本格化し、企業の人材活用のあり方が大きく変わり始めています。企業における施策やマネジメントのみならず、従業員個人の働き方やキャリアのあり方においても対応が迫られています。ここでは、「働き方の未来」、「働き方改革(2019年施行)」、「ダイバーシティ経営」について、企業としての受け止め方、対応について解説します。(1) 働き方の未来リンダ・グラットンの経営組織論 「ワーク・シフト」(2011年)によれば、「働き方の未来」について、その要因と「働き方(シフト)」について、以下の仮説を提示しています。世界の潮流を知る上で、参考になるものです。【未来を形づくる5つの要因】行うことで何を実現したいのか、より上位・高次元の目的が要因1:テクノロジーの進化わかっているか。要因2:グローバル化の進展要因3:人口構成の変化と長寿化今の状況は、目的を目指す上でふさわしいか。要因4: 社会の変化受け手にとって、状況はどう見えているか、想定しているか。要因5:エネルギー・環境問題の深刻化伝え方の手順・方法・スキルは明確になっているか。【働き方の3つのシフト】自分のやり方がどう見られているかを想定しているか。第1のシフト:ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ受け手の関心は何かを想定しているか。 専門技能の連続的習得 セルフマーケティング受け手の知識レベルや理解度はどの程度かを想定しているか。第2のシフト:孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ 受け手がどのような反応をするか、想定しているか。 未来に必要となる3種類の人的ネットワーク受け手と伝え手の関係はどのようなものか、想定しているか。 ◆頼りになる同志 ◆大きなアイデアの源伝えたいこととその根拠の整合性・論理性はとれているか。 ◆支えと安らぎの人間関係伝えるべき項目に漏れはないか。第3のシフト:大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ伝える手段、方法は適切か。 消費より経験に価値を置く生き方へ伝えるタイミング、場所は適切か。 自分で自分の未来を築く5主要な人事・組織施策とトレンド
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