令和6年度 人財マネジメントハンドブック
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3150Chapter*「マッキンゼーの組織の7S」について編集図表3-1 組織の7S社内の仕組みSystem能力・スキルSkill組織構造Structure共通の価値観SharedValue人材Staff戦略Strategy経営スタイルStyleChapter1で示した「人的資本経営」から、ここでは組織マネジメントを「戦略の実行による成果の継続的創出とこれの基盤となる“企業風土・文化”を成すための構想と活動」と定義します。一般的には、経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を適切かつ効果的に配分し生産性を高めるマネジメント(組織目標達成の活動)と理解されますが、以下の内容を重視する表現としました。コンサルティング会社のマッキンゼーが提唱するフレームワークに“組織の7S”と呼ばれるものがあります。Sから始まる7つの言葉の頭文字を集めたため、7Sと言われています。組織マネジメントを推進する上でどの“S”を手がかりとして展開していくか、全体の整合性を意識しつつ、自社でのストーリーづくりが必要となります。また“ハードのS”と“ソフトのS”には特性が異なることから注意が必要となります。戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、社内の仕組み(System:予算管理制度、目標管理制度など)の3つは、“ハードのS”と呼ばれ、他の“S”と比較し相対的に短期間での改変が可能なものといえます。一方で、共通の価値観(Shared Value)、経営スタイル(Style:意思決定のプロセス、役職者の権限の範囲など)、人材(Staff)、能力・スキル(skill)は、“ソフトのS”と呼ばれ、他の“S”と比較し中長期にわたっての周知徹底や質の向上が求められること、そのため、最終ゴールや段階別の目標設定(マイルストーンなど)や人材マネジメントとの融合が重要です。ア.戦略性の重視イ.一人ひとりの業務遂行の総和による組織力の優位性ウ.企業風土・文化の確立(1)組織マネジメントの定義(2)組織の構成要素(組織の7S)組織マネジメントとは組織マネジメント組織マネジメント

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