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成果事例(2) 株式会社エーワンテクニカ

採択年度:平成27年度  ホームページ公開日:令和3年3月29日
テーマ:セラノスティクスバブル生成装置の研究開発

開発の経緯

 帝京大学薬学部薬物送達学研究室にて、「造影診断」と「治療」の両方を可能にする世界初のセラノスティクスバブル製剤を研究開発中である。この製剤調製には、脂質懸濁液にパーフルオロプロパンガスを封入したバブルの調製が重要となる。このバブルは毛細血管での超音波に反応させるため、1~5μmの粒子径が必要である。そこで、当社の持つ、「ホーン式」という独自の特許技術で、上記粒子径のバブル生成をクローズドタイプで大量調製できる装置を研究開発することに至った。

開発の特徴

 脂質懸濁液にパーフルオロプロパンガスを封入したバブルの調製には、大きさ(1~5μm)、数量(1,000万個以上/cc)、処理能力(2L/10分)が必要となる。これらの条件をすべて満たすことは、大変困難である。当社では、これら課題を解決するため、ガス封入脂質懸濁液の流量や気体の吸気量を柔軟に調整でき、バブル径と泡数を制御できるようにした。一連の操作は、パネルから可変できるようにプログラム化した。最終的には、1~5μm径をもつバブルを約8億個/cc(処理能力2L/10分)生成できる装置となった。

今後の展開

 実際に、当社が作成した「セラノスティクスバブル」と、現行、国内で唯一使用されているバブル製剤との性能を比較したものが、図1、図2である。
 性能に関しては、バブルの大きさ、数量は、ほぼ同等のレベルまで達し、長期間保存のための「凍結乾燥」及び、腹水後に90%以上バブルが残ることも帝京大学の協力により確認することができた。今後、更なる有効泡数増加生成、装置の無菌化、液流路系統の交換容易化の検討を行っていく。

<図1>当社製作のセラノスティクスバブル製剤

<図2>「他社品」

現在日本国内で唯一使用されている超音波造影剤を、同条件で解析した結果は以下の通りである。

お客様の声

本研究開発の委託先でセラノスティクスバブル製剤治療を目指す帝京大学からは以下のご評価をいただいている。動物実験により、当バブル使用によりリアルタイムに血行動態が観察でき、当マイクロバブルを造影剤として利用できることが明らかになった。また、血液脳管内開口テストで、当バブルは超音波照射部位を選択的に血液透過性が亢進可能であることが示された。本バブル生成装置は、無菌製造に関する検討課題は残されているものの、超音波診断、治療に使用できるものと期待される。

企業情報

株式会社エーワンテクニカ
 代表取締役:金田 英一
 住所:東京都葛飾区宝町1-3-21
 設立:1968年4月
 資本金:1,000万円
 従業員数:9名
 事業内容:プラスチック製品の開発、製作、販売
      コーティング剤・手法の研究開発、製作、販売
      ナノ・マイクロバブル生成装置の研究開発、製作、販売
 URL: https://a1tec.co.jp/