【Vol.6】2018/11/30
受発注成功のポイント
ニーズを掴み付加価値をつける。

• 写真左：発注者 東洋建設株式会社 後藤孝之 所長
• 写真右：受注者 株式会社フォトクラフト社 取締役 吉村英樹 氏

「平成２７年度海の森水上競技場建設工事（内、建築施設工事）」に従事する東洋建設株式会社が、本工事での「各職長の紹介写真の撮影」案件を「ビジネスチャンス・ナビ２０２０」で募集しました。複数社応募があった中、株式会社フォトクラフト社が受注。新規取引先として顧客開拓に成功しました。

発注していただくメリットを明確にアピールする

発注者　東洋建設株式会社 後藤孝之所長（以下、後藤）　「ビジネスチャンス・ナビ２０２０」については、一度は利用したいと思ってはいたのですが、建設業という仕事柄、工事の発注は長年の信頼を経て請け負ってくれる協力会社がいますし、素材の発注は、品質の確保と高額案件という問題があるため、インターネットを介しての発注には踏み出せなかったのです。
そんな時に、各職長を撮影し現場の仮囲いに掲示する写真撮影案件が発生しました。この案件ならば初対面となる企業にも依頼がしやすいのではと、早速チャンス・ナビを活用しました。
幸いにもフォトクラフト社さんを含め５社から手があがり、システム上で書類選考、質疑応答を行い、対面にてプレゼンテーションを行いました。フォトクラフト社さんは、こちらのコンセプトを正確に理解し、きちんと提案書に盛り込んでくださいました。ネットを介してのレスポンスも迅速で、価格も想定内。悩むことなく決定したというのが本音です。

受注者　株式会社フォトクラフト社　取締役 吉村英樹氏（以下、吉村）　今回の受注成功のポイントは、企画から撮影、設置まですべての工程を自社内で行えることと、案件のニーズを把握するだけでなく、さらに付加価値をつけた提案ができたことにあると考えています。
注意した点は、インターネットを介して、それも初対面ですから価格競争にはならないようにしました。当社は創業54年の歴史を持ち、また大型グラフィック広告制作に特化した企業です。これまでの建設業界での実績も交え、東洋建設様に分かりやすい資料作りを心掛けました。やりとりはメールが主だったので、熱意と姿勢を表現できるよう十分にメールの言葉も選びました。

依頼に答えるだけでなく、更なる提案を

吉村　ご依頼にただ回答するだけでは、競合したときに他社には勝てません。私たちは、常にクライアントがどうしたら喜んでいただけるかを考えています。また、ネットでの告知は文章ですから、案件の受注が決定した後に、時には見えなかった想定外の仕様が発生しても、臨機応変に対応できるよう柔軟に取り組む努力は惜しみません。
　今回も、後藤所長の「本案件に携わったことを誇りにし、記念に残せるパネルを」というご要望にあわせ、撮影した画像を不燃素材であり耐久性だけでなく安全性にも優れているアルミ素材にプリントすることを提案しました。

後藤　今回の工事は、関わる人も多く規模も大きいものであり、歴史的試合が行われる競技場の工事です。1日に100名以上、多い日には200名以上が現場に入っています。安全管理を徹底するためにも、一人ひとりの声がけやモチベーションの維持が重要となってきますので、コミュニケーションを高めるツールの役割も重要です。また、本工事に携わったことを誇りに感じて欲しいし、記念に残ればと考えていましたので、フォトクラフト社さんからの素材の提案はうれしかったですね。無事工事が終了したあとに、各協力会社にプレゼントすることができますし、記念にもなるでしょう。今後も類似案件なども相談したいと考えています。

「ビジネスチャンス・ナビ２０２０」で流れをつかむ

東京オリンピックボート・カヌー会場の会場設営現場にて、各施工業者リーダーを撮影し安全とチームワーク効果を高める企画

吉村　私は、「ビジネスチャンス・ナビ２０２０」を利用するメリットは、受注することだけではないと捉えています。例えば、「ビジネスチャンス・ナビ２０２０」を利用することで、これまでの顧客や業務など、慣れたフィールドだけでなく、まったく縁がなかった相手と案件を通してつながることができます。大企業の場合、部署が異なれば窓口も違いますので、新規飛び込みでは担当者にお会いできないことも多いのです。しかも、提案だけでなく自分たちの特長も存分にアピールすることができます。
また、市場動向をはかるツールとしても優秀です。東京都はもとより企業が、どのような案件をいつ発注しているかなど、市場の流れや情報をつかむことができます。今後も通常の新規開拓営業、拡販営業では獲得できない案件について、情報をいち早く掴み、当社の製品をどんどんアピールしていきたいですね。

グリーンバックを背景に撮影