5G-COLUMN-02 自社構築とサービス利用について
ローカル5Gを利用するための2つの形態
製造業の工場での低遅延通信、大規模イベント会場での高速かつ混線のない安定した通信。ローカル5Gによりこれまで実現できなかったユースケースが増えており、それにともないローカル5Gを提供する事業者も増えています。では、どのような観点でローカル5Gを選定すればよいのでしょうか?今回は、ローカル5Gを利用するために自社構築とサービス利用の二つの視点からお話します。
ローカル5Gの自社構築の特徴
ローカル5Gの自社構築は、ユーザが主体となって独自に基地局を設置、運用する形態です。ユーザは構築したローカル5Gを完全に専用することができ、自由度の高い運用が可能です。例えば、オンプレミスで構築したエッジサーバをローカル5Gネットワークに接続することで、より低遅延なシステムが実現可能です。このように自社構築では自分たちにとって最適なシステムを構築できます。また、セキュリティや安定性でもより優れています。自社構築したローカル5Gはユーザアクセスが物理的に限定された閉域網であり、他の通信トラブルの影響を最小限に抑えられます。一方、自社構築は設置や運用にかかるコストを自社で全て負担する必要があります。また、ユーザはローカル5Gの免許人として総務省に各種届け出等を行う必要があります。このように設備や専門知識、事務手続きが必要となり、初期投資が大きくなります。

ローカル5Gのサービス利用の特徴
ローカル5Gのサービス利用は、電気通信役務提供者が提供するサービスを利用する形態です。ローカル5Gサービスでは、役務提供者が免許人となり、機器から運用までがパッケージ化されています。そのため、ユーザは専門知識や事務手続きを必要とせずに手軽にローカル5Gを利用できます。また、ローカル5Gサービスはローカル5Gを構成する設備の一部を自分以外のユーザと物理的に共用しており、論理的にユーザ専用の閉域網を実現しています。これにより、ユーザは初期投資を抑えることができます。一方、自社構築に比べサービス利用はカスタマイズ性が低くなり、機能や性能が制限されます。また、物理的には同じ設備を共用することになるため他の通信トラブル等のリスクは高くなります。

さいごに
ローカル5Gを利用することで安定した高速、低遅延通信を実現できますが、さらなる最適化を図るならば自社構築が適しており、費用負担を抑えたいならばサービス利用が適していると言えます。自社構築とサービス利用の特徴を理解し、自社のニーズに合った方法を選ぶことが重要です。