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経営人財NEXT20修了企業紹介

 第2期 株式会社シーフォース

経営人材の育成が企業成長の鍵

株式会社シーフォースは、1979年台東区東日本堤で写真製版業として産声を上げた。印刷、広告、WEB企画へと業容を広げ、現在は千代田区神田小川町に本社を構える。
社名の由来でもある「4つのC」とは
「Clients=お客様」
「Communication=相互理解」
「Creation=創造」
「Color=個性、色」
を指している。新時代のあらゆる課題解決にクリエイティブの力で真っ向勝負する企画制作集団である。

デジタル時代の到来で写真製版を取り巻く環境は大きく様変わりした。同社は、顧客のニーズに応える高い提案力と、それによって築かれる厚い信頼関係により、イベント等の広告業務、広告・販売促進ツールの企画/制作等チャレンジを重ね、今ではトライアスロン大会の運営まで幅広いサービスを展開している。
従業員は現在31名。顧客のニーズが多様化し、提供するサービスも大きな変革を迎えた頃から、組織として社員を束ねていく経営人材の育成が必要だったタイミングで、「経営人財NEXT20」第2期生として、企画制作部の小笠原史子さんが参加した。

経営人財NEXT20
第2期参加 小笠原 史子さん

小笠原さん曰く、「経営人財NEXT20」のプログラムは、今後20年経営者を支える人材を育成するものであるため、参加を打診された際、「正直重いな」というイメージを持った。しかし、経営層から部署を超えて多くの社員から信頼され、経営者にも意見や提案が出来る人材となる事を小笠原さんに期待していると聞いて頑張ろうと決意を新たにした。

「経営人財NEXT20」の講義では、自社の強み、弱み、機会、脅威を洗い出し、知的資産を活かした成長ビジョンを検討した。
それにより、当社の成長には、「多様化する顧客のニーズに対応できる若手の育成」が不可欠であることが分かった。しかし現状では「若手社員の離職率が高い」「中堅社員と若手社員のコミュニケーション不足」という重要課題が挙がった。そのため、会社の未来を考えて「若手社員と中堅社員が仕事においてプラスに働くように双方向にコミュニケーションが取れる雰囲気づくり」を取り組みのテーマとした。

経営人財NEXT20
第2期参加 小笠原 史子さん

積極的な学びは経営人材としてのマインドセットへ

小笠原さんが企画し実施した社内発表

社内の円滑なコミュニケーションをつくるには、経営人材として、リーダーである小笠原さん自らが意識を変える必要があった。これまでを振り返ると、「社員同士の相互理解」と「コミュニケーションスキル」の不足を感じた。そこで、改善の第一歩として、人の価値観は皆異なることを理解した上で、個別支援でアドバイスされた「アサーションスキル」を学ぶことにした。
アサーションスキルとは、お互いの価値観を尊重しつつ、自分の意見を的確に言葉にし、お互いに対等な立場でコミュニケーションを図るもので、容易に身に付くスキルではないが、コーディネータの「コミュニケーションはスキルであり、自身の努力で変えていくことができる」との助言にも励まされ、小笠原さんは積極的に学びと実践を行っていった。

さらに、社内のコミュニケーションが徐々に改善していく中で、小笠原さんが学んだ内容をどのように社員に浸透させていくかが次の課題に挙がった。そこで、経営層に働きかけ、全社員を集め、従業員のタイプ別の特徴をつかむことと、タイプに合わせた対応策について発表する機会を作った。小笠原さんにとっても初めての経験ではあったが、意欲的に取組んだ結果、社内発表会は大盛況となった。社員同士も、お互いの違いを踏まえたコミュニケーションが大事であるとの認識が広がり、社内の雰囲気も自然と改善していった。

小笠原さんが企画し実施した社内発表

ポストや部署の垣根を越えて組織に吹いた風

3年が経ち、小笠原さんは企画制作部の副部長へと昇進した。
当時とは立場も視点もまた一段高くなった今、「振り返ると、会社としても自身のキャリアにおいても経営人財NEXT20が大きなターニングポイントとなった」と語る。
「経営人財NEXT20」が修了した今も、小笠原さんは相互理解を踏まえたコミュニケーションを意識して仕事に取り組んでいる。その姿勢は、組織内にも浸透しており、営業部のミーティングにも他部署の社員が参加するなど、部署の垣根を超え、社員同士のコミュニケーションが活性化する場づくりが進められている。
会社としても、セクショナリズムを排除するために、オフィスレイアウトをワンフロアに変更し、社員がフラットにコミュニケーションをとれるよう配慮。会議室をガラス張りにし、外から打合せの様子が分かるような空間づくりも行うなどハード面の意識も変革している。ソフト面でも、セルフキャリアドッグ(※1)、ジョブ・カード(※2)などを導入し、学生インターンシップを採用し、学生からも魅力ある職場づくりを発信している。
コミュニケーションが円滑になることで、組織全体に心地よい風が吹いた。経営人財をキッカケに社員同士が変わり、経営層にまで繋がる。誰もが一方的にならず、良い風が自然に好循環して快適に働ける環境を生んでいる。
経営人材として「みんなが気持ちよく働きやすい会社」「月曜日が憂鬱でない会社」を作っていくが小笠原さんの現在の夢であるという。

※1セルフ・キャリアドックとは、企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき、キャリアコンサルティン グ面談と多様なキャリア研修などを組み合わせて、体系的・定期的に従業員の支援を実施し、従業員の主 体的なキャリア形成を促進・支援する総合的な取組み

※2ジョブ・カード制度とは、人のキャリアアップや、多様な人材の円滑な就職等を促進することを目的として、ジョブ・カードを「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」のツールとして、キャリアコンサルティング等の個人への相談支援のもと、求職活動、職業能力開発などの各場面において活用する制度

株式会社シーフォース
代表者:代表取締役社長 奥山 邦之 氏
所在地:東京都千代田区神田小川町3-9-2  BIZCORE 神保町 8階
 HP:https://www.cforce.co.jp/