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経営人財NEXT20修了企業紹介

 第5期 株式会社佐藤製作所

経営人材の成長が会社全体の成長に! ~銀ロウ付け体験教室をきっかけに社内が変わる~

佐藤製作所が得意とするロウ付け技術
佐藤製作所が得意とするロウ付け技術

東急東横線学芸大学駅から徒歩5分、多くの人で賑わう商店街の一角に1956年創業のロウ付け(冶金溶接技術)、金属加工を得意とする株式会社佐藤製作所がある。従業員は15名、20代の若手が多く、職場内は明るく活気に溢れている。そんな職場から、製造部の佐口健太さんと生産管理課の高橋翔さんが、佐藤常務取締役の推薦を受け、経営人財NEXT20の5期生として参加した。

佐藤製作所が得意とするロウ付け技術
佐藤製作所が得意とするロウ付け技術

コロナ禍に考える成長戦略の見直し

受講者の高橋さん(左)と佐口さん(右)
経営人財NEXT20 第5期参加
高橋翔さん(左)佐口健太さん(右) 

当時は令和2年6月の緊急事態宣言中。企業を取り巻く環境もコロナ禍で大きな影響を受け、今後の成長戦略を見直す絶好のタイミングであった。
創業当時から通信業界に軸足を置いて業務を拡大してきたが、同時に業界の影響を直接受けるリスクを抱えていた。経営人財NEXT20の経営層を交えたワークショップでは、改めて自社を取り巻く経営環境を分析し、強みとして①昔からの職人が多い業界の中でもインターンシップ生を積極的に受け入れて若手社員が多い ②ロウ付け技術の希少性 ③都心に近い立地が挙がった。そこで、手作りやDIYブームの時流に合わせて、ものづくりに関心の高い個人向けに、「銀ロウ付け体験教室の開催」を取組みテーマに設定。本取組みは、同社がBtoBからBtoCへ事業拡大するための足掛かりとなるチャレンジであり、かねてより課題だった地域内での知名度向上にも適っていた。

受講者の高橋さん(左)と佐口さん(右)
経営人財NEXT20 第5期参加
高橋翔さん(左)佐口健太さん(右) 

社内を上手く巻き込む

社内プレゼンテーションの様子
社内プレゼンテーションの様子

当事業の推進には社内の理解と協力が欠かせないため、実施前に社内全員を集めてプレゼンテーションを実施した。初めての取組みに様子見的だった社内の雰囲気も、5期生二人の熱いプレゼンと背中を押す社長のコメントにより、“応援”に変わった。社内プレゼンのリハーサルでは、コーディネータから「何のためにやるのか(会社として取り組む意義)」や「なぜこの取組みをしたいのか(5期生二人の熱い想い)」を明確に伝えることが大事であると助言もあり、創意工夫したプレゼンにより、会社全体で取り組んでいくムードを醸成することができた。これが5期生二人の自信にもつながり、周囲の理解と協力を得ながら、組織的な取組みとして社内がまとまった。
体験教室の開催までは、美大出身のインターンシップ生の協力も得ながら、チーム一体となって取り組んだ。ターゲットや体験内容、価格設定、広報活動、運営体制等など検討課題や社内調整も多く、5期生の二人が経営人財NEXT20で学んだリーダーシップは実践が必然となっていた。

社内プレゼンテーションの様子
社内プレゼンテーションの様子

一過性で終わらない=成長し続けること

第1回目「銀ロウ付け体験教室」開催以降、申し込みが殺到し、銀ロウ付けの技術や金属加工の体験に対する高い関心があることが分かった。月1回ペースで、回を重ねるごとに地域での知名度も上がり、体験をきっかけに近隣店舗から金属加工や修理の依頼が舞い込むようになった。更に、個人向け体験教室に留まらず、ある法人からロウ付けの技術を学ぶ講習依頼の声がかかるなど、新たなビジネスに繋がりそうな嬉しいニュースも届くようになった。
5期生二人を推薦した佐藤常務は「経営人財NEXT20の取組みをきっかけに佐口さん、高橋さんのコミュニケーション能力が向上した。二人の成長のみならず、週1回の会議で社内から積極的に意見が出るようになった。」と顔を綻ばせた。5期生二人も、次なる課題である技術の属人化に対し、業務効率化やシステム化にも取り組んでいきたいと意気込みを語ってくれた。その言葉からは、『経営人材』として経営課題にしっかりと目を向け、自身の力を発揮していく意欲が感じられた。成長し続ける二人の姿が、社員達にも刺激となって、会社全体に拡がっていくに違いない。


 株式会社佐藤製作所
 代表者:取締役社長 佐藤 隆之 氏
 所在地:東京都目黒区鷹番3-20-7
 HP:https://sato-ss.co.jp/