トップ > 事業案内 > 総合支援事業 > 若手商人育成事業 > 令和3年度 若手商人育成事業 事業活用事例集 > 支援事例3

令和3年度 若手商人育成事業 事業活用事例集 支援事例3

芳接骨院・鍼灸院
長崎十字会(豊島区)
商人大学校と専門家派遣で
刺激と商売へのヒントが得られた
田中由美さんと芳太郎さん

来院者減の壁を打ち破るため商売の知識がほしかった
 平成25年、西武池袋線東長崎駅近くで芳接骨院・鍼灸院を開いた田中芳太郎さんと妻・由美さんは、高い技術力を生かして順調に顧客数を増やしていった。ところが数年経った頃、2人は壁にぶつかったという。
 保険の適用範囲が厳格化され、自費治療に変えざるを得なくなったのだ。自己負担額が増えていくと、来院者数はだんだんと頭打ちになったという。
 「それまで私たちは、『施術さえしっかりやれば、来院者は自然に増える』と考えていましたが、それでは売り上げを伸ばせないと危機感を覚えたのです」
 そんなとき、由美さんは金融機関の店頭で商人大学校のパンフレットを入手した。「保険の適用がなくても、施術を受けたい」と思わせるような接骨院を目指していた夫妻は、ここなら参考になる情報が得られるはずだと考え、参加を決めた。

田中由美さんと芳太郎さん

商人大学校の講師の親しみやすい語り口に安堵。受講後は学習内容を夫妻で共有

 商人大学校に参加したのは由美さん。受講後は、学習内容を芳太郎さんにも共有した。
「有料セミナーへの参加も検討していましたが、数万円の費用がかかると知って二の足を踏んでいました。ところが、商人大学校は無料。しかも、ビジネスの現場で活躍されている講師の方が、親しみやすい語り口で教えてくれました。商売に関する知識を補充することは私たちにとって本当にありがたい存在でしたし、学ぶことが楽しくもありました」
 さらに、商人大学校では他の受講生との出会いも非常に貴重だったと、由美さんは振り返る。
「同じ講座で学ぶ人々との間に、自然と交流が生まれました。別の業界で活躍している経営者からたくさんの刺激を受けましたし、経営のヒントをいただいたこともあります。皆さんとは、講座が終わってから3年経った今も、SNSなどを通じて連絡を取り合っていますよ」

顧客目線で考える習慣がつき
コロナ禍でも来院者増を実現

 商人大学校修了後、夫妻は広告宣伝の見直しや内外装の変更などに取り組んでいった。
「以前のパンフレットは、施術に関する話をひたすら書くだけで分かりづらいものでした。しかし、顧客目線で考えることを学んだおかげで、院内の雰囲気や料金、所要時間といった『来院者が本当に知りたいこと』に絞ったパンフレットを作れるようになったのです。また、院外に照明を新設したり、料金などを明示した手書き看板を出すなどして、気軽に入りやすい雰囲気を作りました」
 その後は商店主スキルアップ事業を活用して専門家からアドバイスを受け、施術メニューを見直した。従来は「30分あたり5,000円」などのシンプルな料金設定しかなかったが、現在は「痛み・疲れ・しびれコース」など悩みに応じたコース設定に変更。徹底して顧客目線に立つことで、費用が増えても来院者数を増やすことに成功した。
「商売のノウハウと、受講生同士のつながりの両方が得られたことは、私たちにとって大きな財産。公社の支援を受けて本当に良かったと思っています」と語った。

所在地 : 豊島区長崎4-7-14
電話番号 : 03-3959-1677
URL : http://www.yoshi-sekkotsuin.com
活用した事業 : 商人大学校
商店主スキルアップ事業


 事業活用事例集一覧に戻る