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令和3年度 若手商人育成事業 事業活用事例集 支援事例5

SIPHONYCOFFEE
仙川商店街協同組合(調布市)
商店街開業プログラムで
経営知識を学び念願のコーヒー店を開業
芹口大輔さん

コーヒー技術などはあったが経営知識は足りなかった
 SIPHONYCOFFEE最大の売りは、注文を受けてから豆を挽き、サイフォンで入れるコーヒーの深い味わいだ。また、全粒粉や地元の契約農家から届く旬の野菜などを使った自家製パンや焼き菓子なども提供し、多くのリピーターを集めている。
 代表の芹口大輔さんはカフェの開業を目指し、喫茶店で約8年、ベーカリーで約1年半修行。サイフォンコーヒーの技術などは身につけたが、店舗経営の知識はほとんどなかった。
「店を繁盛させるには、集客方法や経理についても学ぶ必要があると考えました。そこで地元の創業支援機関『調布市産業労働支援センター』に相談したところ、公社の商店街開業プログラムを紹介されたのです。パンフレットにはストアコンセプトや開業計画といった難しそうな言葉が並んでいて不安になりましたが、無料で経営知識が学べるのが魅力で申し込みました」

芹口大輔さん

店舗コンセプトのプレゼン力は銀行などとの交渉に役立つ
 全10回の講義で最もありがたったのは、プレゼン技術を学べたことだったと芹口さん。
「友人に『将来はこんなカフェをつくりたい』と話したことはありましたが、きちんとした場で店のコンセプトなどを伝えた経験は皆無でした。しかし開業するには、銀行などに店の強みや収益計画を説明することも必要になります。その点、商店街開業プログラムでは講師の方や一緒に学ぶ受講生たちを相手にプレゼンする機会があり、ここで相手を説得する方法を学べたことが後々役立ちました」
 自社サービスの対象者を明確にする「ペルソナマーケティング」という考え方も、経営に役立っていると芹口さん。
「サービスや商品を漠然と提供するのではなく、お客さまの年齢や性別、職業、趣味、価値観などを具体的にイメージし、それに合ったものを出すという考え方はとても新鮮でした。先日、『焼き芋サンド』という新製品を出しましたが、このときも当店のペルソナを頭に描きながら開発をしました」

工房増設や販路拡大などでも専門家のアドバイスを期待
 芹口さんは平成31年度から、商店主スキルアップ事業の活用も開始。専門家の支援を受けながら、売り上げアップと収益性の向上を目指している。
「専門家の方からは、『パスタが集客の起爆剤になることがある』と提案されました。私はコーヒーとパンについては自信がありましたが、パスタについては素人。最初は半信半疑だったのですが、試行錯誤の末に全粒粉入りのパスタを提供してみると、すぐ売り切れになるほどの人気が出ました。やはりプロの意見は違うなと感じましたね。また、店舗を経営していると視野が狭くなりがちですが、自分とは違う角度で助言をいただける点にも感謝しています」
 芹口さんの現在の目標は、店の近くにパン工房を増設すること。商品アイテムを増やして来店客の期待に応えるだけでなく、実店舗以外の販路を確保したいとも考えている。
「工房増設や販路拡大などは、私にとって未知の世界。今後も公社の専門家にアドバイスをいただきたいと期待しています」

所在地 : 調布市仙川町3-2-1 ドエル仙川別館2階
電話番号 : 03-6382-9222
URL : https://siphonycoffee.owst.jp/
活用した事業 : 商店街起業促進サポート事業(商店街開業プログラム)
商店主スキルアップ事業


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