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令和3年度 若手商人育成事業 事業活用事例集 支援事例6

う さ ぎ 屋
富士見通り商栄会(東大和市)
店舗立上げを目指して、
総合的にバックアップを受けた
小川真智子さん

素材を厳選し、障がい者が活躍できる店作りを
 うさぎ屋は、西武拝島線東大和市駅近くにあるうどん店。国産小麦100%の自家製麺をはじめ、素材にこだわったうどんを提供している。
店主の小川真智子さんが創業を思い立ったのは、障がいを抱える小川さんの長女を含めた障がい者の方々に、活躍の場を提供したいと思ったからだ。 
「娘が将来、どんなところで働くのか確かめたくなり、4年前に障がい者就労支援施設で働き始めました。すると、明確な指示を出せば、障がい者の皆さんは十分仕事ができることが分かったのです。そこで、障がい者の自立を支援する場として、飲食店を開こうと考えました。ただ、日替わり定食を出すような店だと、日によって違う材料を仕入れ、異なる工程で調理をしなければなりません。これでは障がい者の方が働きづらいため、メニュー数が少なくてルーティン作業の割合が多いうどん店を出すことにしたのです」

小川真智子さん

市場調査や物件探しでも専門家の助言が役立った
 当時の小川さんにはうどんに関する知識がなかったため、うどん専門店に入社して約1年間経験を積んだ。同時に、地元の商工会から紹介されて東大和市の創業塾に参加し、経営知識を学習。そして令和元年9月、東大和市の創業チャレンジ施設「チェレステ・ガーデン」内での開店にこぎ着けたのだ。
 市の創業塾講師として開業前から小川さんの指導にあたっていた中小企業診断士は、公社の商店主スキルアップ事業でも専門家として活動していた。その縁で、小川さんも同事業を活用することになった。
「経験の浅かった私にとって、営業許可申請などの手続きは分からないことだらけでした。また、コロナ禍になってからは給付金の手続き、そして最初の確定申告でもいろいろと戸惑ったものです。そのたびに専門家の方にアドバイスをいただけたのは本当に有り難かったですね」
 小川さんは公社の若手・女性リーダー応援プログラム助成事業に採択され、令和3年10月、チェレステ・ガーデンを卒業して自らの店舗をオープンした。
「専門家に店舗近隣の人の流れや年齢層を分析していただき、物件選びのアドバイスを受けました。また、客層に合わせてメニューを再確認することもご提案いただいています」

「軸をぶらすな」という助言が店作りを進める上での支えに
 専門家からの助言で胸に刺さったのは、「軸をぶらさないように」という言葉だった。
「開店当初は肉汁うどんだけを提供していましたが、お客さまのご要望に応え、徐々にメニューを増やしていったのです。また、近隣の安価な店に対抗するため、値下げを検討したこともありました。ところが専門家は、『無理してメニューを増やしたり値下げしたりしても、後で必ずキツくなる。自店のコンセプトを大事にして、メニュー数を絞り適正な料金をいただこう』とアドバイスを受けました。プロから背中を押していただいたおかげで、安心して店作りを進めることができました」
 将来は、製麺所の開設や農業分野への進出も目指している小川さん。経営規模の拡大により、障がい者の活躍の場をさらに増やそうと意気込んでいる。

所在地 : 東大和市南街5-95-4
電話番号 : 042-843-9294
URL : https://usagiya-udon.com
活用した事業 :  商店主スキルアップ事業


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