トップ > 事業案内 > 総合支援事業 > 若手商人育成事業 > 令和3年度 若手商人育成事業 事業活用事例集 > 支援事例7

令和3年度 若手商人育成事業 事業活用事例集 支援事例7

築地場外市場商店街振興組合
(中央区)
築地の事情にあった成功事例を学び
SNSでの情報発信力強化に成功
古舘 渉さん

コロナ禍で来客数が減りSNSの積極活用を目指した
 築地場外市場商店街振興組合は、旧築地市場に隣接し、プロの料理人はもとより、一般消費者でも自由に立ち寄り、買い物や食事が楽しめるお店で構成されている。“食の街 築地”にある卸売店や、小売・飲食店で構成されている組織だ。商店街パワーアップ作戦に申込みをしたのは令和3年4月。時代のトレンドに乗るため、SNSの活用方法を学ぶことが最大の狙いだったと、組合事務局長を務める古舘渉さんは振り返る。
「私たちは10年以上前から、ホームページやYouTubeなどを通じて情報発信を行ってきました。しかし、当時はネットに詳しい店舗の方が仕事の合間に更新していて、SNSの運営方針などが明確ではなく、SNSをうまく活用できていませんでした。街ぐるみでSNSを活用するためには、専門家から客観的な意見をもらう方がいいと考え、申込みを決めました」

古舘 渉さん

支援のもとに試行錯誤を続け若い世代へのアプローチに成功
 支援の依頼を受け、まず公社職員が商店街を訪問し、課題整理の上で専門家が選定される。その上で商店街に派遣されたのは、IT業界の現場で活躍している40代の専門家だった。
「来訪は1か月にその1度くらいのペース。支援スケジュールに基づき、インスタグラム、フェイスブックなどとテーマを決め、他の店舗・商店街などでの成功事例やSNSでの効果的なアピール方法などを紹介いただき、その都度、自分たちでも試行錯誤してみました。
築地には築地の事情があるので、他の商店街で成功したやり方がそのまま通用するわけではありません。そこで、私たちの希望や状況を専門家の方に素直にお話しして、私たちに合った事例をご提案いただいたことがありがたかったです」
令和3年11月、「築地秋まつり」が2年ぶりに開催されたが、このとき、専門家から学んだことが集客に役立った。
「会員店舗の特売情報などを毎朝撮影し、短い動画にしてSNSで流しました。その際、専門家の方からの助言に従い、商品や値札だけでなく店員さんが元気に呼び込みをする様子なども映像に盛り込んだのです。リアルな築地を、そのまま素直に伝えることで、街の魅力をアピールできたと思います」
 現在、築地では若い層を中心に来店客が増えており、SNSの貢献度はかなり大きいと事務局スタッフ全員が受け止めているという。

リアルな築地を伝えることで
今後も集客力アップを目指す

 専門家のアドバイスで最も印象的だったのは、SNSは情報の鮮度が命だという指摘だった。
「今の築地をタイムリーに、継続して伝えることが大切。単に商品を紹介するのではなく、食材の調理方法や各種道具の使い方といった関連情報を伝えるようになったのも、専門家にアドバイスをいただいた大きな成果。お客さまに『築地に行けば、他の街や通販で買うよりとてもお得』と感じてもらうことが大事だと認識できました」
 築地場外市場商店街では今後も、公式ホームページとSNSを並行して運用することで、幅広い世代を集めようと努力していく方針だ。
「今後は会員店舗の方々にも幅広くSNSに参加していただき、さらに街ぐるみで取組みを進めようと考えているところです。今回、公社の支援を受けたことは、商店街の未来に向けとても良いきっかけになったと感じています」

所在地 : 中央区築地4-10-16
電話番号 : 03-3541-9466
URL : http://www.tsukiji.or.jp/
活用した事業 : 商店街パワーアップ作戦
商店街リーダー実践力向上塾


 事業活用事例集一覧に戻る