TOKYO逸品：「ソーラーパフ ウォームライト」
優しい灯りの携帯型ランタン

　普段は1.5cmの薄さに折り畳めて、いざ使う場面では手でたやすくひらける、そんなサイコロ型ランタン。しかも、ソーラーパを備えているので電池要らず。なんと特徴の多いこと。
　このランタンで最も大事な部分はどこなのか。開発と販売を手がけるランドポートに尋ねたら、それは、折り畳める仕組みでも、扱いやすさでも、太陽光での充電でもなかったんです。
　実は……「灯りが優しいこと」だといいます。被災地で続く避難生活に、癒される光があったなら、どれだけ救われるか。
　そう聞いて納得しました。コンパクトな携帯型ランタンというだけなら、他にもあります。だけれど、コンパクトで、かつ、使う人の気持ちのありようまでに配慮したものはそうないはず。
　その商品とは本来どうあるべきかに心を砕く、とはこういうことなのかと、深く考えさせられました。
　この商品の原型は、米国の大学の教授が発案したものだそうです。それを目にしたランドポー トが、間髪入れずに商品化の交渉に臨んだ。発売すると、米国のＮＰＯが多数購入してプエルトリコのハリケーン被災地に送るなど、大きな反響が……。
　昨年の「東京くらしのフェステイバル」に出展された、このランタン。東京都中小企業振興公社の女性職員による投票で、トップ5の評価を得ました。普段遣いにも楽しそうですからね。