TOKYO逸品:「toumei 箔coaster」
素材の透明感と、手書き風の味わいがある箔押しアクリルコースター
アクリルを舐めてかかってはいけない


樹脂加工というのは、コモディティ化(品質ではもはや差別化できない段階に達して、価格面によってのみ比較される現象)が著しいジャンルだと、私自身、早合点していました。
実はそんなことはないと実感できたのが、アクリルで作られた、このコースターなんです。1枚864円と安くはない。いや、正直高い。でも、当初見通しの5倍も売れていると聞きました。
どうして?手に取ればわかります。アルミの箔を熱圧羞しているのですが、透け感が絶妙にいい。箔を使ってあしらっているのは、「朝顔」「わたげ」など、和の絵柄12種類。
開発段階では「コースターなど、売れるのか」と討しがる声が挙がり、発売直後には「これ、アクリルなんでしょ」と椰楡する向きもあったそう。でも、ヒットしています。
ブランドの名は「toumei」といいます。担当者はこう語っていました。「アクリルって、そもそも高級な素材なんですよ」。
アート的なアプローチには、天然素材よりもむしろアクリルのほうが向いている、とも・・・・・・。そうか、素材をちゃんと生かせば、奥行きをも感じさせる、こんな逸品ができるのですね。
コモディティ化と戦うためにギフト用途に照準を定めたこと、また、イメージが膨らむ商品なことも勝因か。コースターでありながら、可憐な上生菓子をそのまま乗せても映えそうですから。

商品情報
商 品 名 | toumei 箔coaster |
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企 業 名 | 株式会社益基樹脂(東京都台東区) |
WEBサイト | https://toumei.asia/products/haku-coaster?variant=43417769574630 |
語り手
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北村 森(キタムラ モリ) 氏 1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。 消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。 サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。 SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/ |
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