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TOKYO逸品:「富士山歯ブラシ」
機能性とデザインを融合させた歯ブラシ

「仕方なく」から「楽しく使える」へ…

 必要に迫られ、致し方なく購入したり使ったりする商品って、たくさんあります。老眼鏡もそう。もしかすると歯ブラシも。
 この歯ブラシの画像をみてください。まず、ハンドルの湾曲したところが富士山をかたどっている。そして先端のブラシも、まさに同様です。「富士山が大きくなってきたら、それが交換時期です」という説明書きひとつ、とても心憎い。
 富士山を愛する人は数多いし、海外からの旅する人にも土産物として訴求できる商品。でもなぜ、こんな歯ブラシを?
「歯ブラシを買って使う動機というのは、必ずしも機能だけではない」と、開発を担ったデザイナーはいいます。歯を磨く時間をどうおくってもらうか……それは毎日歯ブラシをきちんと使う習慣をつける、ひとつのきっかけ作りにも影響しますね。
 その意味で、富士山をモチーフにしたデザインは「決して奇を衒ったわけではないんです」と社長も念押しします。
 ちなみにですが、ハンドル部分のカーブは「東海道新幹線の窓際座席から眺めたときの富士山の姿」を手本にしたそう。そして結果的に、ハンドルを握る手が滑って落としたりしにくいという効果も、これによってもたらすことができたそうです。
「しょうがなく使う」モノが「みずから進んで使いたくなる」モノに変わるなら、そこには大きな意義があると思います。

商品情報

商 品 名 富士山歯ブラシ
企 業 名 ファイン株式会社(東京都品川区)
WEBサイト https://www.fine-revolution.co.jp/commodity/mf-002/

語り手

北村 森(キタムラ モリ)

1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。
消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。
サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。

SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/
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