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TOKYO逸品:「雅ブラシ」
映えるだけでなく、使う人の所作をも美しく見せてくれる洋服ブラシ

変えたこと、そして、変えなかったこと

 玄関先に置いておくと映えるだけではない。使う人の所作をも美しく見せてくれる、そんな洋服ブラシだと思います。
 日本建築で培われた「組子」の意匠を、柄の部分に取り入れた一品です。時間を経るとともに、ヒノキの柄はきっと、いい風合いを醸していくのだろうと想像できます。
 大正6年に創業した企業。昭和元年には東京・向島に移転しました。今もその場所に本拠を構え続けています。
 社名が示すように、当初は職人が仕事で用いる刷毛づくりが中心でした。時代とともに、一般の消費者が日常使いできるブラシの生産に着手。この小さな工房から送り出されるヘアブラシやボディブラシは根強いファンを掴んでいます。肌に触れると、すこぶる気持ちのいい使いごこちだから……。
 社業の中心に据える商品分野は、時代とともに移ってゆきましたが、いっぽうで変えていないところもあるらしい。それは手植えを大事にしているところだといいます。この「雅ブラシ」も、馬毛を手作業で植えている。そうすると、しっかりとしたコシが生まれ、毛の密度をこんもり高くできるそうです。
 でも、手間はかかりますよね。1本のブラシに毛を植え込むのには30分は優にかかると聞きました。また、どうして?
「うちはずっと手植えだから、ですかねえ」。う~ん明快です。

商品情報

商 品 名 雅ブラシ
企 業 名 株式会社宇野刷毛ブラシ製作所(東京都墨田区)
WEBサイト https://unobrush.jp/product/series/miyabi-series/

語り手

北村 森(キタムラ モリ)

1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。
消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。
サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。

SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/
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TEL:03-3251-7897
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