TOKYO逸品:「Table with プリーツタイプ」
ストールのように服の上にかけられて食事の汚れから洋服を守るエプロン
新商品の開発にはすべて必然性があった


ストールのような感じで服の上にかけられるエプロンです。自然なデザインであり、食事中に服が汚れるのを防いでくれる。
発売の経緯を一気にお伝えしましょう。同社は1960年代まで、赤ちゃんのおむつカバー製造が主力事業でした。でも、紙おむつの台頭が脅威となった。そこで1970年前後、児童がプールの授業でかぶる水泳帽の開発に乗り出します。それまで、プールで水泳帽をかぶる習慣はなかったそうですが「教師からの視認性が高まって安全」と謳い、当時の代表が全国を精力的に行脚した。
その策は当たり、今も同社は水泳帽のトップシェアです。
1970年代前半、近所の人がそっとやってきた。「大人用のおむつカバーって作れませんか」。当時、その種の商品は現在のように当たり前の存在ではなく、これまた、過去にまずなかったものでした。ただ、一般販売するうえで、そのネーミングに悩んだ。
1980年代、同社はある言葉をゼロから発案しました。それが「介護」。同社が最初に編み出した言葉だったのですね。
2000年代半ば、介護される人が着ける食事用エプロンを発売。水泳用品に用いた撥水素材が役立ちました。すると、要介護者ではない一般消費者の反響が凄かった。自分が使いたいと……。だったら日常生活になじむデザインで新商品を、となりました。
商品開発には必然性が大事と、心底理解できる話ですよね。

商品情報
商 品 名 | Table with プリーツタイプ |
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企 業 名 | フットマーク株式会社(東京都墨田区) |
WEBサイト | https://ukiuki-senior.jp/table-with/#prd-pleats |
語り手
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北村 森(キタムラ モリ) 氏 1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。 消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。 サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。 SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/ |
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