TOKYO逸品:「東京まくら”禁務時間”」
働く大人たちを休息へと導くまくら
「誰をどう救いたいか」から開発は始まる


今年70周年を迎える会社です。その草創期、戦後復興のころには、初代社長が日本橋の百貨店でバケツやタワシを販売していたと聞きます。今も、扱う商品は暮らしに根ざしたもの。
「人が困ったときに助けとなる商品を率先して扱いたい」という企業風土があるそうで、たとえば防災食のセットでは同社独自で各食品メーカーの商品を組み合わせる企画も手がけています。
で、今回の枕です。枕というのは消費者にとって正解になかなか出逢えない商品ですね。同社は何を目指したか。
まず、狙いを30代後半~50代の男性に絞りました。担当者が社内を見渡すと「姿勢の悪い人、よく眠れないといっている人が目立った」からだそう。働き盛りの人たちに、せめて家ではゆっくり解放感に浸りながら眠ってほしい、と考えた。
その場面で思い出したのが、以前にごく小さな枕メーカーの現場で目にした、肩まで支える特殊形状の枕だったといいます。当時は他にほぼなかった形でした。ぜひ、このスタイルの枕を世に送り出したいと決断し、その枕メーカーから許諾を得たうえで、自分たちの手で量産化に踏み切ったそうです。
実際、使ってみると、肩から上を隙間なく支えてくれて、これは確かにいい。寝ていて身体が縮こまらない印象です。大手生活雑貨店などが取り扱いを始めているのにもうなづけました。

商品情報
商 品 名 | 東京まくら”禁務時間” |
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企 業 名 | 株式会社東京商工社(東京都大田区) |
WEBサイト | https://www.tokyomakura.jp/kinmujikan |
語り手
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北村 森(キタムラ モリ) 氏 1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。 消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。 サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。 SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/ |
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