TOKYO逸品 ~企業が歩んだ物語~
「こだま堂」
デジタルデータをもとにした精密木工製品シリーズ
DX導入の意義とは、つまりこういう話


最も安いものは110円の木工小物。かと思うと、1万円台の時計や4万円を超える灯具もあります。独自開発商品のネット通販を展開するほか、名の通った神社から注文を受けての木札
や高級車ブランドのコレクションアイテムをも手がけています。
代表はかつて3Dプリンタの製作に携わっていました。それがきっかけで商品の素材そのものに関心を抱き始めた。樹脂でいいのか。プラスチック廃棄問題がある。ならばどうする?
木があるじゃないか。そう思い立ったのは2018年のころ。
SDGsという言葉が浸透する前でした。代表は調べて気づきます。東京には世界有数の森がある。檜原村です。そして「東京のものを東京の素材で」と決意します。村の製材所が協力してくれました。建材ばかりに頼らず、新たな分野に挑みたい、と。
これで材料は揃いました。さあ、どうやって木工商品をつくり上げるか。「3Dプリンタやレーザーカッターを活用しよう」と考えます。それは大正解でした。例えば企業から注文が届いてすぐさまCGでデザインを起こせば、翌日には商品がもう完成します。しかも少量からでも引き受けることができる。よそではまずない対応だけに相手先はすごく驚くそう。これこそがDX(デジタルトランスフォーメーション)の強みですね。
ちいさいけれど実力派の企業だということがわかりました。

商品情報
商 品 名 | こだま堂 |
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企 業 名 | ミライス株式会社(東京都府中市) |
WEBサイト | https://mirice.co.jp/kodamado/ |
語り手
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北村 森(キタムラ モリ) 氏 1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。 消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。 サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。 SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/ |
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