TOKYO逸品 ~企業が歩んだ物語~
寄りかかり休憩スタンド
オフィス空間に映えるツール
7つの事業者の力が、その発想を形にした


創業半世紀を超えるものづくり企業ですが、みずからのブランドを立ち上げるのは初のことだったといいます。
今から3年ほど前でした。大手ベッドメーカーに部品を供給しているさなかに、社長はふと思いつきました。「これからは『立って寝る』スタイルもありなのでは…」。要するに、身体を横にせず何かに寄りかかる状態で休息をとるという発想です。
最初は大きな本体が必須と考えていましたが、デザイナーと一緒に検討を重ねるなかで方向は固まりました。スタイリッシュな形状ならばオフィスや飲食店の空間に映えるものにできる、と…。でも、実際に作り上げるのは難儀だったのでは? 「いえ、私たちには30年以上の付き合いがある協力会社がいます。板金や木工加工などに秀でた各社が力を貸してくれました」。
昇栄産業が核となり、そこに5つの企業が参画。そしてデザイナーもいますから、計7つの事業者の力による完成です。本体は天然木とスチールを組み合わせ、環境負荷の少ない粉体塗装を採用しています。製造はすべて国内だとも聞きました。
実際に立ったまま背中をあずけてみると、思いのほかくつろげますし、安定感もある。「本体の傾きは5度としました。この角度がひとつのポイントでした」。2022年末の発売から展示会などへ意欲的に出展を続け、手応えを感じつつあるそうです。

商品情報
商 品 名 | 寄りかかり休憩スタンド |
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企 業 名 | 株式会社昇栄産業(東京都八王子市) |
WEBサイト | https://yorikakari-shouei.com/ |
語り手
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北村 森(キタムラ モリ) 氏 1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。 消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。 サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。 SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/ |
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