TOKYO逸品 ~企業が歩んだ物語~

都内中小企業が生み出した商品にスポットライトを当て、その魅力や開発ストーリーをご紹介します。興味を惹かれる商品がありましたら、一度、各企業のWebサイトをご訪問ください。(毎月更新)
最新号:ぼくのわたしのぼうけんてちょう
子どもの心を刺激する手帳
今こそ訴えかける相手は「子ども」と決断


市場が縮小傾向にあるなかで、企業はどんな手を打てるか。
デジタル系サービスの伸長に押されているのが、紙の手帳です。いや、20年ほど前にはいったん盛り上がりをみせてはいました。生活や旅の記録、あるいはアイデアスケッチなど、スケジュール管理以外の用途が個人ユーザーに注目されたからです。でも近年は勢いが消え、販売数は年々5%ほど減少の傾向に。
1950年創業で、当時の国鉄職員に向けた日誌の開発に始まり、手帳を長年作り続けてきた交通図書協会はここで決意します。「手帳の文化を守る」。そのためには「使ってもいない人が『まだ紙なの?』と話す状況を変えたい」。さあどうするのか。「子どものころから手帳の使い方と価値を実感してもらおう」。
同社は手帳を「今の自分をアウトプットするための存在」と定義して、では子どもにとって大事な要素とは何なのか、を練った。夢や目標を綴れて、みずからを肯定でき、家族とのコミュニケーションも図れる…。言ってみれば、生活と成長のマイルストーンを刻んでゆける、そんな一冊を完成させました。
2020年から毎年販売しているこの手帳、「子どもにも社会にも必要なものと信じて製作している」と同社は言い切ります。その思いが通じたのでしょう、昨秋には全国紙の週末版で大々的に取り上げられるという、嬉しい出来事もあったのでした。

商品情報
商品名 | ぼくのわたしのぼうけんてちょう |
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企業名 | 株式会社交通図書協会 |
Webサイト | https://tosyokyokai.official.ec/ |
語り手

北村 森(キタムラ モリ) 氏
1966年生まれ。「日経トレンディ」編集長を経て独立。
消費トレンド分析、商品テストを専門領域に活動。
サイバー大学IT総合学部教授(地域マーケティング論)。
SNS:https://www.facebook.com/mori.kitamura/

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