園の負担を軽減
~「園務クラウドmemori(メモリ)」で明るい未来をつくる~

株式会社Pastoral Dog

会社情報

株式会社Pastoral Dog

千代田区と大阪市に拠点を置き、アジア圏の開発チームと連携したラボ型オフショア開発やアジャイル開発(小さく市場にリリースし改善を繰り返す、リスクが少ない開発手法)を強みに、幅広い業界を対象にしたシステム開発を提供。他にも、プロダクト開発会社や事業会社向けのコンサルティング、業務改善コーチング、サポート業務、雑貨の製造・販売を展開。

住所:東京都千代田区岩本町3丁目9-3 フォレスト秋葉原ビル 6F
URL:https://www.pastoraldog.com/

代表者情報

代表取締役/江端 一将 鉄鋼会社、金融系の情報配信会社を経て、アメリカ人のパートナーと Odd-e Japan を創業。国際団体であるScrum Alliance® が認めた日本人初で唯一、制限なく世界中でトレーニングを提供できる認定スクラムトレーナー(CST®)であり、上級および最上級コースも提供できる認定スクラムプロフェッショナルの教育者(Path to CSP® Educator) である。

また、CST® の育成を担う Trainer Approval Community(TAC)のヨーロッパおよびアジア地域のリーダーも務めた。2009年、日本初のScrum Alliance® 認定コミュニティ「すくすくスクラム」を発起。その後、TDD boot Camp 等のコミュニティも立ち上げ、日本でも Agile/Scrum を学べる環境を創出。

子どもに集中できる環境づくりを「園務クラウドmemori(メモリ)」

「園務クラウドmemori(メモリ)」とは、保育園や幼稚園、学童保育などのアナログな園務・業務をデジタル化によって効率化を支援するシステムです。

「帳票作成」や「園児情報管理」等、園に紐づく情報を一元化し、経営者・事務員・保育士の負担となっている手書き書類などのアナログ管理をICT化することができます。

私たちは、今あるテクノロジーの力をうまく活用できれば、未来を創る子どもたちと毎日相対する大人たちの負担を軽減し、より快適なものにできるのではないかと考えています。そこで本サービスでは幼稚園の経営者・事務員・保育士の負担となっている手書き書類などのアナログ管理をICT化することで、書類作成に使っていた時間を削減し、人にしかできない「子どもの教育・保育」に集中できる職場環境の実現をサポートします。

必要最小限の機能で操作が簡単

「園務クラウドmemori(メモリ)」は、一般的なパッケージシステムとは異なり、必要な機能だけを選べるシンプルなシステムであることが特徴です。

具体的には「シフト作成」「連絡帳・チャット」「園児非接触打刻管理」「降園予定登録管理」「体温表管理」「児童票管理」「WEB会議システム」「労務管理」など機能の中から、必要な機能を選ぶことができます。

また、園務に携わる保育士・先生方の声を取り入れて開発したアプリ画面なので、操作も簡単です。今後も、こうした声に耳を傾けて改善します。

柔軟なシステム連携

本システムでは他社システムや現場で活用している既存のツールとの連携も可能なことが強みです。

現状のシステム・ツールで満足している部分はそのままご利用頂き、「園務クラウドmemori(メモリ)」の必要な機能のみを追加で導入いただけるため、現場の業務フローを大きく変えることなく業務の効率化を実現できます。

ICT化をトータルサポート

「園務クラウドmemori(メモリ)」では、園の経営者・運営事業者から施設に最も適したICT化から今後の園の経営改善に向けたご相談など、気軽にご相談いただけます。

必要に応じ、「園務クラウドmemori(メモリ)」に不足している機能のご相談にも応じます。また、システムに限定せず、Wi-fi環境の整備やタブレットの貸し出し等もご相談いただけます。

他にも園務・労務に関連するご相談や、国や助成金など園にかかるコスト削減の施策を活用する為の情報収集や申請等、幅広いサポートも行います。

サービス開発のきっかけ

「園務クラウドmemori(メモリ)」は、保育園や幼稚園、学童保育などに子供を通わせている弊社社員の悩みがきっかけで生まれたサービスです。名称の由来は、園の方々に取って馴染みのある「園務」+「クラウド」というキーワードと、家族にとって大切なお子様の情報をお預かりし、幼児期の思い出を一緒に作っていくシステムにしたい、という想いから「memori(メモリ)」を選びました。

新型コロナウイルスの影響で、多くの園施設が感染症対策を講じながら運営を継続しました。ですが、これまで園施設と保護者の間での情報管理・やりとりは手書き書面等のアナログ文化が強く根付いており、非接触を推進するような動きは鈍いというのが現状です。世の中はこんなにもパソコンやスマートフォン、タブレットなどが普及しているのに未だに多くのアナログ管理が残っている状況があり、「当たり前のツール」を使って「日常の負担を減らす工夫」をお手伝いしたいという想いで、この事業を推進することを決めました。

ヒアリングを重ねることで知ることができた新たな課題と対策

現場のニーズと離れた開発にならないように、園側にも多くヒアリングを重ねました。弊社は、これまで園とのビジネスにおけるつながりは無かったため、助成金を活用して展示会に出展して認知を広げる工夫をしました。実際、来場いただいた園の方々から様々なお声を聞くことができました。「園務クラウドmemori(メモリ)」に興味を持って頂く方もいらっしゃいましたが、そもそも導入を検討するためのICT環境が整っていない現状を知ることができました。

これはサービス開発を進めるにあたって有益な情報となり、システム導入に限定せず、ICT環境の整備などを含めたお手伝いもサービスに含めることとしました。これもアジャイル(スクラム)開発が得意な弊社が、ニーズに寄りそう為の対策の1つです。

多様な課題感・苦しみを知り、価値あるサービスを構築

複数の園にヒアリングを重ねていくと、保護者が持っている課題感・苦しみとは別の苦しみが大きいことが分かりました。

保護者は園に提出する手書きの書類や受け取る紙での情報整理について苦しみを感じている傾向がありましたが、園側としては自治体へ提出しなければいけない複数の情報の収集・整理・書類作成について課題を感じていました。

最初は「保護者も園も双方で発生している紙での情報共有が大変なのだろう」と想像していましたが、実際に伺うと保護者は園、園は自治体にベクトルが向いており、同じ方向ではありませんでした。双方から出てきた課題の対象には違いがあったものの、少し情報を整理すれば指摘している側面が違うだけで本質的には一緒の事象を指していた、というような事もあるので、丁寧なヒアリングを重ねていけば、小さなデジタルの力で複数の負担を軽減することができると考え続けています。

あとは、「軽減」にどれほどの価値があるか、経営者の方によって判断が分かれると思います。私たちも園・施設の方々との関係性を作り始めたばかりなので、本当の「悩み」「課題」は何かをこれからも一緒に考え・行動し続ける事が必要です。園にも保護者にも、価値あるサービス開発をしてまいります。

これからのビジョン

「園務クラウドmemori(メモリ)」は、「小さく導入」し、「着実に必要となるサービス」を提供し、関係者の皆様に価値をご評価して頂けるよう、検証を積み上げます。導入を目的とせず、現場の負担軽減を実現する為に、何が必要なのかを丁寧に確認と会話を重ねながら推進したいと考えています。

私たちは元々、人材開発やスクラム開発のプロフェッショナルなので、こうしたサービスも「園務クラウドmemori(メモリ)」のオプションとして先生方・保護者・子どもに提供したいと考えていますが、まずは現場に寄り添った負担軽減を実現していくことが第一目標です。

また、今の日本ではITやICTを知る・理解する機会が少ないと思っています。「IT・ICTをこうやって活用すると効率化でき、いつもとは別のことに時間を使えるようになった」という社会の循環を作る為、社会課題に一石を投じながら、これからの未来をより良いものに変えていける会社になるよう精進してまいります。

ご支援させていただいたコーディネータより

当社は、アジャイル(スクラム)開発が得意分野であり、システム開発については「リスクやコストが低い開発サイクルを素早く回すとともに、実際にユーザーに触って頂きながら機能やサービスをより良い姿に改善を積み重ねる」ので、市場価値の高いシステムを早期に開発できます。しかしながら、保育園や幼稚園等へのサービス展開は、全く新しい分野への進出であったため、ニーズと離れた開発にならないように仮説の設定と検証を繰り返し行いながら、進めていくことが特に重要なポイントでした。

仮説検証を行う際は、専門家からのアドバイスを受け、保育園を皮切りに様々な機関にヒアリングを行いました。

その他、事業責任者を中心に計3回の展示会に出展したことで、ブースに立ち寄っていただいた多くの方からの貴重な意見をうかがうことができ、より市場ニーズに即した拡張性の高いサービスが完成しました。