現場の見える化で業務効率へ
『ビルダー/GR-BUILDER』

株式会社Horizon Business Assistants

会社情報

株式会社Horizon Business Assistants

2013年創業。外国人留学生や企業で働く就労者などの長期で在留する外国人の方の受け入れをする学校や企業向けにサービスを提供。教育機関向けの外国人留学生の在留管理をするクラウド事業、法人向け外国人受入や日本人海外渡航の各種手続きの支援をするアウトソーシング事業、外国人留学生ならびに転職希望者向けに受入希望の企業とマッチングを行う人材紹介事業を展開。

東京都新宿区津久戸町4-7
URL:https://horizonba.com

代表者情報

代表取締役/石崎 雄高 2000年3月大学卒業。2000年6月、コンサルティング会社に入社。業務・システム革新プロジェクトに従事。企画から導入、運用とトータルで参画により、企業変革を支援。同社を退社し、2013年6月株式会社Horizon Business Assistantsを創業。

建設現場チーム向けのライブ共有サービス
『ビルダー/GR-BUILDER』を提供開始

建設現場には多くの外国人が従事していて、現場での意思疎通や細かい作業状況の共有が難しい状況にあります。また、現場責任者は複数の現場案件を抱えることも多く、それぞれの現場に赴いて状況を十分に確認できない現状もあります。

この『ビルダー/GR-BUILDER』(以下、ビルダー)では、クラウドサービスを活用することで、現場の状況をライブや録画で共有することができ、クイックにチームビルドできます。必要最小限の情報をチーム内で共有し、言葉の壁がある外国人でもすぐに利用できるので、コミュニケーションの円滑化に繋がり、モノづくりに集中できる環境を提供できます。

ライブ動画や録画で現場と責任者を繋ぎ、いつでも状況確認ができる

現場責任者や現場のリーダー、事務所で勤務している方を繋ぎ、それぞれの現場状況をリアルタイムの動画や録画ファイルで共有することができます。進捗状況や施工上の課題だけでなく、作業者のモチベーションや下請・協力会社の動向など、目視することでしか確認できない内容も認識できます。特に作業者のモチベーションについては、普段顔を合わせない人同士も繋がれるので、誰がモチベーション高く働いているかも分かります。

デジタル情報では、人の意思や先入観により数値化され、修正しないといけない業務も問題ないと認識されてしまいます。その工事箇所をリアルタイムに目視することで、現場との良好な関係構築できるので、工事品質を上げることができます。

『ビルダー』で多様な情報共有ができ、簡単にチームビルディングが可能に

建設現場は非常に多くの関係者が関わって、チームとして動くことがとても重要です。特に、作業人員の過不足は現場を推進する上で大きな課題となり、初動が肝心です。

まずは、現場責任者とリーダーでチームビルディングを行い、必要な図面や工程情報などを随時追加していくことで、徐々に情報が充実します。

後から参加するチームメンバーや下請などのパートナー様も案件の内容や関係する情報を見ることができるので、スムーズに追いついてもらえます。それぞれが必要な情報をいつでも見ることができるため、しっかりとしたチームビルディングが可能になりました。

既存の人材紹介・派遣業を活用し、現場で働く外国人人材募集ネットワークの構築を支援

現場の案件に対して自社や協力会社で人が足りないことがあります。建設業界における人材募集の流れは、多くは下請やパートナー様からの割り当てが中心です。ここを補強できる要素に当社の人材紹介事業、派遣業を活用でき、外国人を含めた人材関連会社や新規の下請・パートナー様とのネットワーク構築を支援できます。

また、現場業務にも色々な内容があるので、これまで携わってこなかった専門技能を持つ人材が必要な作業が多く存在します。この現場作業ニーズに対して、外部から募集を促進する機能を提供しています。

スポットでの対応や突発的な作業への対応が可能になり、新たな下請・パートナー様との関係構築ができるようになりました。

サービス開発のきっかけ

当社は日本に教育や就職機会を求める外国人留学生の受入れや人材紹介を行っています。コロナ禍で外国人が帰国できなかったり、再入国できなかったり、勉強や仕事を制限されたりすることが起きました。コロナ禍が収まりつつある新しい日常では、外国人求人が多くなりましたが、こういった事情で求職者がいなくなってしまいました。企業と求職者とのアンマッチも増えて、企業側にも求職者側にもあまり良い状況ではありませんでした。

外国人を雇用する職場でのコミュニケーションづくりや在留外国人同士や母国との連絡に役立ち、外国人が働きやすいツールを提供して、外国人就労者の定着に役立てば採用企業にもメリットがあります。当社の既存のお客様は約4割が建設業の方で、リモートワークが増加してきたことから、遠隔で現場の見える化をしていきたいという声がありました。

建設現場では、LINEが多く利用されていますが、人材や業務管理の機能は備えられていません。建設現場責任者が使いやすいソフトが必要と思いました。図面や工期の共有や、後工程の作業に対して人員が十分かどうかの情報も共有できるブラウザ型のシステムを開発することにしました。

建設会社やコーディネーターの声を聞き、収益化できるビジネスモデルにシフトできた

今回のサービス開発において、ハンズオンの支援を活用して当初計画していたサービスから大きく変わりました。これは良い方向に変えることができ、大きな収穫でした。

当初は現場の動画や写真をアップロードできる程度の最低限の機能で、無償で提供するビジネスモデルを考えていました。しかし、コーディネーターにデジタル管理に理解のある建設業経営者や建設関係のソフトウェア事業の管理者との面談をセッテイングしてもらい、展示会に同行して調査すると、「無料でも使わないものは使わない」「有料でも必要なサービスがあればお金を払う」ことが分かりました。

多くの意見を伺った結果、建設業者の方にとって、必要な機能を充実させ販売するビジネスモデルにシフトしました。システム開発に着手する前でしたので、良い判断ができたと思っています。

ハンズオンの支援で必要としているユーザー像をイメージし、効率的なツールが完成

開発するにあたって、メインで使ってもらうユーザー層をどうするか苦労しました。現場の状況を共有してもらうため、当初は現場の作業員向けにしようと考えていました。しかし、コーディネーターの方と意見交換をして現場の人がわざわざ手袋を外してやってもらえるかどうか、追加の業務を発生させてしまうことを考えると現実的に難しいと判断しました。

そこで、管理者やリーダーの業務が効率的になり、見える化できるツールという目線で開発を進めました。責任者が施主様に対して提供すべきものをしっかりと提供するために情報を吸い上げて見える化できるようにしました。

サービス開発の前半でターゲットの変更をすることができたので支援を活用して良かったです。

これからのビジョン

これからは『ビルダー』を多くの人が関わるプロジェクトにおいて、より管理や情報共有ができ、一層の効率化が図れるツールに育て上げていきます。工程や予算、期間、関係者のアサインなど、情報共有やプロジェクト推進が必要な仕事は建設現場に限らず多く存在しているので、これらの業務を補助できるサービスにしていきます。

また、当社はクラウドサービスや業務のアウトソーシングを融合したサービスを開発しており、クラウドサービスを提供しつつ、誰でも使いこなせるモデルとして様々な企業や従業員のために提供していきます。

ご支援させていただいたコーディネータより

GR-BUILDER開発事業はとても挑戦的なプロジェクトでした。未知の分野である土木建設業の現場で使用するソフトウェアを、一年間で最初から企画してリリースするという離れ業に挑むものでした。これには小職コーディネーターにも責任の一端があります。

当初計画では、人材派遣業において外国人就労者定着に役立つチャットポッドのような内容でした。「外国人、雇用企業、人材紹介会社、3社の三方良し」を目指す目的に適うか?LINE等の既存ツールを凌駕出来るか?という不安がありました。石崎社長は大手外資コンサルティング会社から独立創業されています。

ハンズオン支援ミーティングでお話しするなかで、これまで各種プロジェクトを経験され、事業のクリティカルポイントを具現化して、体系的な事業の設計と進捗管理が出来る方という印象を持ちました。

先進的なサービス創出が可能と考え、外国人雇用ニーズと実績のある土木建設業をターゲットした新しいソフトウェア開発を提案し、相談できる人を紹介しました。意欲と可能性を秘める会社の視野を拡げることも私たちの仕事と考えます。リモート作業とダイバーシティが求められる社会で、GR-BUILDERは外国人の日本国内での活躍を推進する当社の事業目的を強めるシナジー効果を産むサービスになるでしょう。