食のプロが手掛ける食料品店
「METRO MARKET(メトロマーケット)」が
LINE公式アカウントを利用してSNS時代の御用聞きに挑戦 株式会社築地のおすそわけ

食のプロが手掛ける食料品店「METRO MARKET(メトロマーケット)」がLINE公式アカウントを利用してSNS時代の御用聞きに挑戦

今回開発したサービス

新しい日常に対応する非接触型御用聞きサービスの創出

新しい日常に対応する非接触型御用聞きサービスの創出

東京・麻布十番にある「METRO MARKET(メトロマーケット)」は、魚と肉と野菜のプロがこだわりの新鮮な食材を揃えた地域密着型の食料品店です。質の良い食材だけでなく、調理されたお惣菜やお弁当、お寿司などを購入することができます。また近隣のお客様には希望があれば当日の宅配サービスも行っています。

既にインスタグラム等を利用しながら顧客とのコミュニケーションを大切に情報発信をしてきましたが、今回LINE公式アカウントを活用し、お客様視点でのサービスを強化しました。
SNS時代の御用聞きとして地元密着型の今までにない食料品店へと生まれ変わりました。

サービスのポイント

魚と肉と野菜のプロが選んだこだわりの食材を気軽に購入することが可能

魚と肉と野菜のプロが選んだこだわりの食材を気軽に購入することが可能

豊洲仲卸直送で日本全国から新鮮で高品質な魚介と、鮮度が良くて美味しい肉、野菜を厳選して仕入れています。

定番のお弁当だけでなく、新鮮なお刺身を使った海鮮丼、海鮮ばらちらしなど豊富なラインナップを取り揃えています。その日おすすめのお惣菜を設置された定点カメラでライブ配信しており、来店せずに購入することも可能です。

御用聞きボタンから、お好みの調理法をチャットでやり取りをして注文することもできます。

豊洲の魚仲買い、和食のプロ、パーソナルシェフなど食の知見と技術を持ったスタッフが集結

豊洲の魚仲買い、和食のプロ、パーソナルシェフなど食の知見と技術を持ったスタッフが集結

地域の「食のコンシェルジュ」を目指し魚の仲卸、和食のプロ、パーソナルシェフなど食のプロフェッショナルが集結し、毎日食べても飽きないメニューづくりをしています。

素材や調理法にこだわったお惣菜やお弁当、パンやケーキまで、店内キッチンで手づくりして販売・デリバリーをしています。素材本来の味を活かしたヘルシーな仕上げを心掛けています。

「普段自分では作れないものが食べられる」「食材にこだわった美味しいものが食べられる」「栄養バランスに配慮できる」といったお客様の声に耳を傾けながらメニュー開発に取り組んでいます。

ライブ配信されたメニューを毎日楽しみながら選ぶことができる見やすいディスプレイ(商品陳列)

ライブ配信されたメニューを毎日楽しみながら選ぶことができる見やすいディスプレイ(商品陳列)

その日のメニューは公式LINEアカウントからライブ配信され、手軽に見ることができます。まるで店内にいるような感覚で楽しみながら買い物していただけるのです。

常にお客様の目線で考え、美味しそうに見えるか、盛り付けはこれがベストか、冷蔵ケースを通してライブ配信の商品がどのように見えるかを研究しました。

御用聞きボタンからチャットでの質問や相談も即座に対応しています。

サービス開発のきっかけ

コロナ禍の影響で閉店する飲食店が増え、取引が激減しました。同時に来店客も減り、事業の在り方を模索する必要がありました。そして、中食市場は今後も成長し拡大すると見込まれていたことを背景に、エリアの優位性、スタッフの技術力と知見をいかし、地域に密着したサービスを考えようと思いました。

日々お客様と接する中で「アレルギーがあるのでこの食材は入れないで作ってほしい」「一人分のみ魚はナシでお願いしたい」という細かな要望も多く、またお弁当やお惣菜の売上げが良かったため、調理され手軽に買い求められるメニューのニーズがこのエリアに相当数あると確信しました。
そこで地元密着型の「御用聞き」スタイルのサービスを提供しようと考えました。

開発期間中の振り返り

「御用聞き」ボタンがすべてのはじまりだった

当初は「御用聞き」専用ボタンを製作することばかり考えていましたが、その費用は構築にかかるだけでも莫大な金額でした。ハードなボタンをオリジナルでつくりだすのではなく、SNS時代にあった手軽なコミュニケーションアプリを利用することを考えLINE公式アカウントに辿り着きました。「御用聞き」ボタンを組み込むことも、チャットでの応対も、その日のおすすめメニューをライブ配信することも可能になり、お客様に直接情報を届けることができるようになりました。

当初考えていた専用ボタンの製作費が大幅に削減され、その費用でメニュー開発や店舗改修、冷蔵ケースの増設から定点カメラの設置まで考えることができました。

SNS1回の投稿で平均5名の方に来店してもらえるようになった

新規顧客の開拓、既存顧客のリピート率向上を目的に、今まで以上にお客様視点で情報発信をすることを考え、公社の専門家の方に助言をいただきました。
SNSの活用で「バズる」ことを考えるより、もっとアナログな方法で丁寧にお客様との繋がりをつくる方が良いとアドバイスをもらい投稿する内容を工夫しました。
その結果、インスタグラム1,610名(2024年2月現在)のフォロワーに対し、パンやケーキの写真を一回投稿する度、平均して5名の方に来店してもらえるようになりました。
また、一度来店されたお客様は二回目以降、LINEから注文されるなど、SNS時代の「御用聞き」として順調な滑り出しとなりました。

公社の支援によりプランを具体化することができた

「目的」を変えず「手段」を変えたことで、取り組み内容が増えましたが、その一つ一つを伴走型の支援により進めることができました。計画的に動いていかないと店長だけが疲弊するなど偏りが出てしまうと実感した時期があり、そんな時に公社のコーディネーターの方が事業サイズが似ている他社の事例をいくつも持ってきてくれました。「ここは元々何屋さんだった」等、類似業態の市場リサーチを積極的に行ってくださいました。提示していただいた事例を参考にしながら軌道修正していき、プランを具体化することができました。
スタッフ間でスケジュールやタスクを共有し、店長の負担を軽減することができたことは大きな転換期だったと思います。

これからのビジョン

年々、継続的に成長が見られる中食市場に本格参入し、強みである「御用聞き」を掛け合わせ、「求められるメニュー」「つくりたてデリバリー」という二つのサービスを、お客様との繋がりを大切に拡充していきたいと思っています。

また近い将来、商材毎の販売状況を精査しながら寿司業態、ベーカリー業態の新規開発を近隣エリアで行うことで、新たな顧客の開拓、客単価の増加を狙った展開をしていきたいと考えています。
これからも、すべてのお客様に愛される「食のコンシェルジュ」を目指していきます。

会社情報

社名 株式会社築地のおすそわけ
所在地 東京都港区元麻布1-1-11 メトロマーケット
代表者 代表取締役社長 河野 竜太朗
URL https://metromarket.store/

事業内容
鮮魚小売、生鮮食品スーパーマーケット、惣菜・弁当の製造・販売・デリバリーなど。

代表者情報

河野 竜太朗

河野 竜太朗(こうの りょうたろう)
1969年大阪府生まれ。築地仲卸尾辰商店五代目当主

近畿大学理工学部建築学科卒業後、国内大手の総合印刷会社、大日本印刷株式会社へ入社。営業、開発、企画などを経験後、2004年、35歳のとき築地で鮮魚の仲卸を営む尾辰商店に転職。2006年法人化し株式会社尾辰商店代表取締役社長に就任。経営の多角化に乗り出し、横浜そごうに高級鮮魚の販売店「つきすそ」を開店。2021年4月には麻布十番に生鮮スーパー「メトロマーケット」を開業。「キズナのチカラ」「夢の食卓」「ソロモン流」などテレビ出演多数。