新卒者採用に特化した
映像制作と生配信のサービス「リクムビ」
株式会社フィールドキャスター

開発したサービスの概要
新卒者採用に特化した映像制作と生配信のサービス「リクムビ」
数多くのWebニュースの取材・制作や動画生配信に携わってきたフィールドキャスターは、「映像を提供するだけではなく、徹底的に採用のお手伝いをすること」をミッションに掲げた新卒者採用に特化したサービスを開発した。同社が提供するのは、「今の学生が本当に視聴したくなる採用動画制作・会社説明会などの生配信」だ。ニュース番組などの経験豊富な元TVディレクター と 採用コンサルタントが「今の学生は何を考えているか」という最新のデータを基に、その企業に最適な動画・生配信の企画・提案・制作・運用を行う。動画の質はTV番組と比べても遜色ないレベルで、大手制作会社や広告代理店に委託するよりもリーズナブルな価格を設定した。

開発したサービスの紹介
採用アドバイザーがデータによる裏付けのある就活動画制作を提案
多くの企業の就活動画には「データによる裏付けが足りない」と田中代表は考える。「例えば企業側は “格好良い動画”を好みますが、実は“身近さを感じる動画”の方が5倍も志望度が上がるという学生の意識調査データがあります。今の若い人は動画リテラシーが高く、リアルさを重視するのです」。
そこで同社では、採用アドバイザーである田中代表がデータを踏まえ「最もその企業の魅力を引き出せるスタイル」を提案。「ゴールは採用ではなく、継続的に働いてもらうこと。動画と実際の業務の差がない、変に飾らない動画を提供しています」(田中代表)。等身大の映像は学生や保護者の安心感につながり、ミスマッチによる早期離職を防ぐことにもなる。
日本全国の学生に向けて質の高いオンライン会社説明会を生配信
会社説明会のオンライン生配信も「リクムビ」サービスの1つだ。企画提案、ロケーションの選定、ZoomやYouTubeなどライブ配信インフラの選定、リハーサルといった下準備からはじまり、当日は画面上での資料共有、クレーンカメラや音声ミキサー・映像スイッチャーといった機器や照明を駆使した撮影まで、一気通貫で企業をサポート。
「今の若い人は動画慣れしており、映像の出来・不出来はとてもシビアに見ています。ですから興味を持ってもらうために、TV番組と同等のクオリティを提供します」(田中代表)。
配信終了後は著作権も含めて映像を納品。企業は動画を公開したり、自社サイトの採用欄に埋め込んだりしておけば、学生がいつでもアクセスできる。
元TVディレクターが企業の魅力を掘り起こす「取材力」も強み
同社の社員はほぼ全員が元TVディレクター。積み重ねてきた経験を生かして、学生から見えにくい仕事の魅力を掘り起こす「取材力」が強みの1つだ。「まず社内を見せていただき、“ここが働きたくなるポイントだろう”というところを事前にピックアップ。本番の生配信や映像制作の際に、先輩社員たちの生きた言葉でアピールを図ります。意外に企業の方ご自身も気づいていない魅力が数多くあるものです」(田中代表)。
また、同社は「YouTubeで見てもらう」ためのノウハウがあり、ただ動画を作るだけではなく掲載の仕方も提案。より学生の目に留まりやすいサムネイル画像やタイムスタンプのテキストも動画と一緒に納品し、企業の採用活動をサポートする。

サービス開発のきっかけ
「採用に特化した配信サービス」で採用難の企業をサポートしたい
「人と会って話を聞くこと」が業務の基本である同社は、コロナ禍で経営に打撃を受けた。一方、社会では在宅勤務・リモート会議などが広がり、オンラインコミュニケーションツールが普及していく。そのタイミングで田中代表は、10社ほどの企業が合同で会社説明会を行う「オンライン生配信就職イベント」を手伝った。そして全国の学生が地元にいながら参加して、チャットで活発に質問し、多くの会社を知ることができるこのスタイルに大きな可能性を感じたのだ。
「当社は元々生配信が専門。採用に特化した生配信サービスができるのでは?と考えたのです。また、採用難に直面している企業をサポートできたらという思いもありました」(田中代表)。
開発期間中の振り返り
「映像を作る会社ではなく、入社させてあげられる会社」であろう
当初は「生配信をメインに採用に特化したサービスを作ろう」と考えていた田中代表だが、HR EXPOという人事業務支援の展示会への出展をきっかけに軸足を「動画制作」に移した。企業の人事部門の方と直接話し“生配信は頻繁には行わない”“動画ならば営業職・マーケティング職・事務職の3本は必要”という声を聞いたからだ。
また、公社コーディネータと話し合い、他社との差別化も考えた。「企業は動画が欲しいのではなく、人が欲しいはず。ならば私たちは映像提供する会社ではなくて、入社させてあげられる会社にならねば。今の学生は何を考え、何を求めているかを重視し、そこに寄り添えるサービスを作ろうと、方向が定まりました」(田中代表)。
採用コンサルタントの資格取得で、提案に説得力と安心感を
「学生に寄り添い入社につなげる動画」を制作するためには何が必要か?と考えた田中代表は、就活や学生について知るため採用コンサルタントの資格を取得した。そして毎日最新情報にアクセスし、有益なデータを拾い上げ、企画提案に反映するようにした。
「資格を取ったことで、今の学生の考えや行動について学べ、採用のスケジュール感、どういう企業を志望しているか、どういう動画がより刺さりやすいのか、という部分の理解が深まりました。もちろん資格がなくてもインターネットで情報は得られます。しかし、資格取得によって提案に説得力が増し、発注してくださる企業の採用担当者にも安心して任せていただけるようになります」(田中代表)。
専門知識のあるコーディネーターのハンズオン支援が役立った
公社の助成は「高機能カメラや音声機材の購入、HR EXPO出展、ホームページ制作、SEO対策のブログ記事の外注など幅広く利用できたのが良かった」と田中代表。そして「コーディネーターのサポートが大変役立ちました」という。
「動画・採用業界に知見のある公社コーディネータが当社の得意・不得意を把握したうえで、一緒に指針を立ててくれたのは助かりました。データの重視もアドバイスの1つですし、展示会のブースの装飾、Web広告のフレーズ、ホームページのタグといった、動画以外の部分を教えてもらえたのも良かった。ホームページを作る際にはプリントアウトした案をハサミで切って並べ替えたりして、まさにハンズオンの支援でした」(田中代表)。
これからのビジョン
AIによる省力化も図りサービスを強化、採用難の時代に販路を拡大
「この新たなサービスに対して現時点で15社ほどから打診があり、1社から継続的な映像制作の受注をいただいています。すでに納品した企業からは“動画のクオリティが高い”と評価していただきました。これからは、学生に認知されにくいB to B企業、不動産・リフォーム・IT業界を中心に販路を広げていくつもりです。
日本では人手不足が加速しており、新卒採用難はますます厳しくなるでしょう。同時に学生たちの動画への信頼感は今以上に高まり、当事業の可能性はさらに広がると考えています。今後はAIを使った省力化も図り、より採用に効果があり、信頼感があり、しかもリーズナブルな価格、というサービスを目指していきます」(田中代表)。

会社情報
社名 | 株式会社フィールドキャスター |
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代表者 | 代表取締役 田中 政和 |
所在地 | 東京都港区虎ノ門4丁目3-1 城山トラストタワー29階 |
事業概要 | 2011年にYouTubeチャンネル開設、2014年、スマホ視聴に特化したエンタメ系動画ニュースの取材・編集・配信を行う株式会社フィールドキャスター設立。ZoomやYouTube Liveでのイベント生配信、企業のYouTubeチャンネルの運営などを行う。 |
主な製品やサービス | ・新卒者採用に特化した映像制作と生配信サービス ・会社やサービス紹介の映像制作サービス ・決算発表会などの生配信サービス ・エンタメ関連の動画メディアの運営 |
URL |
https://fieldcaster.net/japan/ https://recmovie.fieldcaster.net/(新卒者採用に特化した映像制作と生配信のサービス『リクムビ』) |
代表者情報

代表取締役 田中 政和
早稲田大学社会科学部卒業後、テレビ番組制作会社に就職しTBSやフジテレビのニュース番組で10年間ディレクターを担当。東日本大震災でWeb専門の動画ニュースメディアへの可能性を感じ、「フィールドキャスター」を設立。