ひろがる!SDGs経営に取り組む中小企業東京都内中小企業のSDGs推進事例
【公社支援活用事例】2025/03製造業
オゾン式浄化装置の提供で
塗装工場のSDGs推進に貢献したい
株式会社環境開発技研(国分寺市)
Q
主な事業内容を教えてください。
A
当社は「塗装ブース水浄化装置」の製造・販売を行っています。塗装ブースとは塗装作業で使用する塗装室のことで、塗装の際に排出される余剰分塗料を水で回収しています。塗料は有機溶剤のため、局所排気装置を備えて有害物質を適切に処理できる塗装ブースの設置が労働安全衛生法で義務付けられています。その塗装ブースの中でも主流の湿式ブースでは、水に捕捉された塗料カス(スラッジ)が有機物であるため腐敗し、悪臭や清掃の手間、産業廃棄物処理コストの課題が生じていました。当社の浄化装置は、オゾンを活用してスラッジの有機物を分解・減容し、悪臭を劇的に抑制します。また、ブース清掃の効率化や廃棄コスト削減、水の再利用による水道料金の節約にもつながります。オゾンは空気中の酸素から生成するため、薬剤不要でランニングコストは電気代のみで環境にも優しく、殺菌処理にも活用できるので、塗装工場をはじめ医療機器や食品関連分野でも利用が可能です。
Q
公社に相談した経緯を教えてください。
A
以前から、公社にはさまざまな相談をしてきました。最近では、ゼロエミッション推進に向けた事業転換支援を受け、販路開拓を進めています。その際、SDGsの話題が出てもう少し知りたいと思い、SDGs経営アドバイザーにつないでいただきました。当社では「塗装ブース水浄化装置」など一貫して環境負荷を減らす製品を製造してきた実績があり、SDGsにも何か役に立つことができないかと相談し、ハンズオン支援を受けることになりました。
Q
公社のアドバイザーはどのような助言をしてくれましたか。
A
当社がどのSDGs目標に貢献できるのか、一つひとつの取り組みを丁寧にヒアリングして整理してくださいました。例えば、当社の主力製品である「塗装ブース水浄化装置」は、作業で出る悪臭を解消するとともに、産業廃棄物となるスラッジを削減し、洗浄水の浄化・再利用を可能にすることで水の使用量も削減します。これはSDGs目標の3「すべての人に健康と福祉を」と6「安全な水とトイレを世界中に」、11「住み続けられるまちづくりを」、12「つくる責任つかう責任」、13「気候変動に具体的な対策を」と、複数の目標に貢献するのではと助言いただきました。
また、以前から導入メリットとして「工場の悪臭を解消することで働く人たちの労働環境を改善し、ひいては生産性向上にも貢献する」とお客様に伝えてきましたが、それがSDGs目標の3「すべての人に健康と福祉を」と8「働きがいも経済成長も」に貢献するとわかったことも発見でした。
また、以前から導入メリットとして「工場の悪臭を解消することで働く人たちの労働環境を改善し、ひいては生産性向上にも貢献する」とお客様に伝えてきましたが、それがSDGs目標の3「すべての人に健康と福祉を」と8「働きがいも経済成長も」に貢献するとわかったことも発見でした。
Q
SDGs経営ハンズオン支援を利用した感想をお聞かせください。
A
SDGsという言葉は知ってはいたものの、環境や貧困解決のための取り組みというイメージしかなかったのですが、当社もSDGs目標に貢献する取り組みをすでに多く実施してきたことがわかりました。
例えば、部品調達で発生する段ボールを外注先への部品供給に再利用しているほか、設計などで使用するトレーシングペーパーや出力紙を取引先や地域の幼稚園に提供しています。これらは、「もったいない」という日本古来の精神を大切にしたいとの思いで取り組んできたことですが、それがSDGs経営につながっていることを認識できました。
また、当社が長く実践してきたゼロ残業や連続休暇取得の推奨、資源の使用量削減等、改めて自社の強みを明確化するきっかけにもなりました。ハンズオン支援を通して、実質的には2003年の創業当初からSDGs経営を推進してきたということが理解でき、現在ではホームページ上でもSDGsへの取り組みを公開しています。
例えば、部品調達で発生する段ボールを外注先への部品供給に再利用しているほか、設計などで使用するトレーシングペーパーや出力紙を取引先や地域の幼稚園に提供しています。これらは、「もったいない」という日本古来の精神を大切にしたいとの思いで取り組んできたことですが、それがSDGs経営につながっていることを認識できました。
また、当社が長く実践してきたゼロ残業や連続休暇取得の推奨、資源の使用量削減等、改めて自社の強みを明確化するきっかけにもなりました。ハンズオン支援を通して、実質的には2003年の創業当初からSDGs経営を推進してきたということが理解でき、現在ではホームページ上でもSDGsへの取り組みを公開しています。
Q
目標を達成するためどんなことに取り組まれていますか。
A
当社の経営理念である「オゾンを利用した環境機器によって、お客様の職場環境および地球環境を保護・改善させて、健康で文化的な生活空間を提供する」を今後も全社員で推進するため、さらなる技術力の向上に努めています。また、当社製品によってお客様である塗装工場の労働環境改善やコスト削減に貢献することは、お客様のSDGs経営に貢献し、「持続可能な世界」の実現につながると考え、製品の価値を幅広く伝えることにも力を注いでいます。
SDGsへの取り組み
環境開発技研は、経営理念である『オゾンを利用した環境機器によって、職場環境および地球環境を保護・改善させて、健康で文化的な生活空間を提供する』ことを実現する取組みをSDGs目標として掲げこれを全社員で推進します。
-
地球の自然環境を、当社の製品によって、保護、保全、改善する
- 塗装工場から出る悪臭を解消する
- 塗装工場の産業廃棄物(スラッジ)を削減する
- 塗装工場の塗装ブース洗浄水を浄化・再利用を可能として、産廃水の使用量を削減する
-
地球の自然環境を、当社の事業活動よって、保護、保全、改善する
- 部品調達で発生する段ボールは外注先への部品支給に再利用して、資源の使用量を削減する
- エネルギー使用量の削減のため、事業所の照明を全てLED化(2023年12月実施済み)
-
顧客職場の労働環境を、当社の製品によって、保護、保全、改善する
- 塗装工場の悪臭を解消して、工場従業員の労働環境を改善する
- 塗装工場の産業廃棄物を削減して、工場従業員が行う清掃作業量を軽減する
-
環境負荷の低減に資する当社製品を、技術力の向上によって更に高性能化する
- 従業員のゼロ残業、および連続休暇取得の推奨を継続しながら、生産性と技術力の向上を達成する
- 優秀な技術者の採用活動を加速化する
2025年3月1日
株式会社環境開発技研
所在地:東京都国分寺市東恋ヶ窪4-15-3
設立:2003年9月1日
事業内容:オゾン応用製品の開発・製造・販売
代表者:木村智行
従業員数:5 名
WEB:https://www.kankyoukg.co.jp/
所在地:東京都国分寺市東恋ヶ窪4-15-3
設立:2003年9月1日
事業内容:オゾン応用製品の開発・製造・販売
代表者:木村智行
従業員数:5 名
WEB:https://www.kankyoukg.co.jp/