ひろがる!SDGs経営に取り組む中小企業東京都内中小企業のSDGs推進事例
【公社支援活用事例】2025/10製造業
社員全員で共感できる
SDGsのカタチを作り上げる
株式会社オリタニ(葛飾区)
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Q
主な事業内容を教えてください。
A
クリーニング屋さんで使用する、衣類を入れる大きなワゴンやハンガーを大量に掛けられる丈夫なラックなどの什器、及び、ハンガーの製造を行っています。多くは販売代理店に卸して流通していますが、時代の流れを受けてインターネット販売にも力を入れているところです。インターネットの直販では、主にホテルや病院などのお客様に向けて販売を行っています。病院や介護施設では洗濯物の臭いが気になるという声があり、ペダルで開閉する蓋つきのワゴンも開発して販売しています。こうした商品開発も自社で行い、製造も自社工場で行うことで高品質で機能的な製品をお届けできることが当社の強みです。既製品だけでなく、寸法を変えるなどの特注品も承っています。
Q
公社のSDGs経営支援事業を利用した経緯を教えてください。
A
先代社長の考えのもと、当社はいち早く環境への影響に配慮した事業展開を行ってきました。例えば、クリーニング用のハンガーは、以前はワイヤー製でしたが、ビニールのコーティングがあるため廃棄する際に分別処分しづらいことが問題でした。そのような中、早くからプラスチック製ハンガーを取り扱い、さらに再生PETや紙を材料に使ったハンガーを開発・提案してきました。また、「ecoritani(エコリタニ)委員会」という社内の委員会活動があり、有志によってSDGsの推進を行ってきました。2020年には社としてSDGs宣言しましたが、この先、委員会活動をどう進めていったらよいのか悩んでいるところでした。そんなとき、東京都中小企業振興公社主催のSDGs経営セミナーが目に留まり、参加しました。セミナーで他社の取り組みを聞かせていただいて、当社の取り組みももっと広げていかなくてはいけないと思いましたが、そのためには、委員会のメンバーだけではなく、全社員を巻き込んでいくための目標設定が必要だと思い、「ハンズオン支援」を受けることにしました。
Q
ハンズオン支援では、どのような活動をされたのでしょうか。
A
毎月1回、約半年間にわたり、委員会のメンバーと公社のアドバイザーとで面談を重ねました。SDGsの活動が全ての社員に共感してもらえるよう、「形」として見えるようにしていきたいと相談したところ、どこからどう目標設定したらいいのかといったことを、とても細かく考えやすく教えていただき、最終的にはアドバイザーの力を借りて、取組項目をしっかり伝わる形にすることができました。毎回、ワークシートをもとに順番にじっくり進めていくことができ、考えるプロセス自体がとてもためになりましたし、気兼ねなく思っていることを話すことができたのもよかったと思います。
「取締役」は単なる“あだ名”ですと冗談を言う伊東さん。社員が主体的にSDGsに取り組めるよう、社員と同じ目線で関わっている。
Q
主なSDGsの取り組みについて教えてください。
A
当社は、企業理念「持続可能な未来を支え、共に成長する」のもと、社員全員が持続可能な社会の実現を自分ごとと捉え、取り組めることを目指しています。
主な取組内容としては、広域認定を活用し、認定を受けた複数の排出事業から他社製品を含めたプラスチックハンガーを回収し、再資源化やCO2削減に取り組んでいます。また、地域との協同として、葛飾区「こどもひまわり110番」活動への協力を継続して行っています。ダイバーシティの推進という点では、私たちをはじめ女性スタッフが多く活躍していますし、男性の育児休業取得への努力も続けています。委員会メンバーがeco検定に合格するなど、社員の環境意識の向上にも努めています。
主な取組内容としては、広域認定を活用し、認定を受けた複数の排出事業から他社製品を含めたプラスチックハンガーを回収し、再資源化やCO2削減に取り組んでいます。また、地域との協同として、葛飾区「こどもひまわり110番」活動への協力を継続して行っています。ダイバーシティの推進という点では、私たちをはじめ女性スタッフが多く活躍していますし、男性の育児休業取得への努力も続けています。委員会メンバーがeco検定に合格するなど、社員の環境意識の向上にも努めています。
Q
ハンズオン支援を受けて、どのような変化がありましたか。
A
委員会メンバーとして活動を通して、いち社員として視野がとても広がりました。自分がSDGsに取り組むことができるのも会社が持続しているからこそであり、会社の経営のことにも関心を持つようになりました。ビジョンというものもただ格好良く書いてあるものではなくて、深い意味があるということを知ることができました。
公社のSDGs勉強会にも参加し、より本格的にSDGsに取り組みたいと考えるようになった福山さん。eco検定にも合格している。
公社のSDGs勉強会にも参加し、より本格的にSDGsに取り組みたいと考えるようになった福山さん。eco検定にも合格している。
また、SDGsというと環境保護に意識が行きがちですが、環境だけではなくて、社会や経済、例えば働き方改革など、社内の環境を整備することなどで社員にもメリットがあります。ですから、自分たちのためにもSDGsに取り組むことが有益だと他の社員に伝えられるようになりました。社員が微力ながらも、意見を出して経営に関わることができた貴重な経験でした。
アドバイザーの伴走支援を受ける中で、SDGsへの理解がとても深まったという長谷川さん。eco検定に加え、3R・気候変動検定にも合格している。
アドバイザーの伴走支援を受ける中で、SDGsへの理解がとても深まったという長谷川さん。eco検定に加え、3R・気候変動検定にも合格している。
また、SDGsというと環境保護に意識が行きがちですが、環境だけではなくて、社会や経済、例えば働き方改革など、社内の環境を整備することなどで社員にもメリットがあります。ですから、自分たちのためにもSDGsに取り組むことが有益だと他の社員に伝えられるようになりました。社員が微力ながらも、意見を出して経営に関わることができた貴重な経験でした。
Q
今後の展開について目標を教えてください。
A
ハンズオン支援を通して学んだこと、見えてきたことを社内で揉んで、当社らしいSDGsの形に取り組んでいきたいと思っています。できることからコツコツとやっていきたいです。委員会の仲間もおりますので、少しでも具体的に進めていきたいですね。
また今回、これを機会に「2030年のありたい姿」というお題で社員全員からアンケートを集めることができました。それぞれの人の希望に対してどれだけ会社が手伝えるかという想定で考えてもらいました。それに対して、会社としてできることは取り組んでいきたい、社員の皆さんに幸せになっていただきたいと改めて考えています。
また今回、これを機会に「2030年のありたい姿」というお題で社員全員からアンケートを集めることができました。それぞれの人の希望に対してどれだけ会社が手伝えるかという想定で考えてもらいました。それに対して、会社としてできることは取り組んでいきたい、社員の皆さんに幸せになっていただきたいと改めて考えています。

株式会社オリタニ
所在地:東京都葛飾区細田3-2-9
創業:1954年10月
設立:1979年8月
事業内容:バックヤード什器・備品製造、リネンサプライ・クリーニング機材資材販売
代表者:折谷 智恵子
従業員数:17名
WEB:https://www.oritani.co.jp/
所在地:東京都葛飾区細田3-2-9
創業:1954年10月
設立:1979年8月
事業内容:バックヤード什器・備品製造、リネンサプライ・クリーニング機材資材販売
代表者:折谷 智恵子
従業員数:17名
WEB:https://www.oritani.co.jp/



