“感謝・報恩を実践する道場”
お客様・社員・地域・環境・資源との共生を目指す!

千代田第一工業株式会社

2026年4月

  • 研究開発
  • 省エネ
  • Scope1/2/3算定
  • 助成金活用
  • 業界PR

千代田第一工業㈱は令和7年度ゼロエミッション実現に向けた経営推進支援事業のハンズオン支援応募企業。支援開始から1年弱、支援真っただ中の企業さんとしてご意見を伺った。

「最もよかったことは、気づきがあったことでしょうか」

ゼロエミ・ハンズオン支援を受けてよかったと思うことは何ですか、という問いに対し鈴木社長は簡潔に答える。

「まだ支援が始まって1年経っていませんが、当社で取り組んでいる課題は支援期間の2年半ではゴールにはたどり着けないだろうと思います。そうだとしても、知らないこと、違う考え方を知ることができただけで、この支援を活用ことに満足しています。」

現在、同社が申請されている助成金に対する感想を問うと、

「当社が行う設備更新は、ゼロエミッションによって社会貢献できると考えての投資。もちろん戴く助成金は有効に使わせていただきますが、投資そのものには利益につながるような経済的合理性はありません。それを理解した上でのチャレンジです。」と笑われる。

社屋前にて鈴木社長

ロードマップ作成
6か月

実行段階
12か月

定着段階
12か月

今回インタビューにお応え戴いた鈴木社長が営む千代田第一工業㈱は1952年設立の硬質炭化クロムめっきを中心とした金属加工を行う企業。同社のダイクロンは世界で初めて開発に成功した硬質炭化クロムめっきによる表面加工処理技術。耐摩耗性・耐焼き付性・耐浸食性にすぐれ、母材との密着性が良く、さらに様々な材料への使用が可能。「化学繊維や製罐、鉄鋼といった製造現場に採用されています。」またブラストロンは母材表面に微細な凹凸をつけた上でダイクロンめっきを行う技術、良好な滑り性と耐摩耗性を実現。「その特徴を生かし、食品や化学、精密機械といった業種の企業に重宝されています。」

ダイクロンの持つ高い耐摩耗性
独特な凹凸形状で優れた滑り性を発揮するブラストロン

鈴木社長の言われる「気づき」から、具体的にどのように取り組みにつながっているのかを尋ねると、

「以前からめっき業界には、対象物にめっき加工することで製品寿命が延びることは単に経済性だけではなく、省エネ・省資源で社会貢献をしている認識はあったものの、数値的な裏付けと発表の場がなく“もやもや”していました。だからこそ、ゼロエミ・ハンズオン支援を通じこれを数値化できるのであれば、ぜひ取り組みたい!と考えたのです。」

製品の長寿命化は更新・取り換え頻度を下げ、お客様の仕入れにかかわるScope3の削減に直結する。めっきは装飾性のみならず、耐久性・耐熱性・耐摩耗性・潤滑性などの機能を母材に与え経済性とともに製品の長寿命化に貢献している。数値化については公社マネージャーと専門家の協力を得ながら支援期間中に実現し、事業の社会貢献度を可視化したいと考える。

「ゼロエミッション効果、ひいては社会貢献度が数値化できれば、めっき業界全体が誇りを持つことができます。」と期待する。

一般に“金属材料にめっき加工を施すと母材の疲労強度が2割低下する”現象がみとめられ、その原因として3つの仮説が唱えられてきた。原因の内二つは、過去12年間をかけて千代田第一工業㈱が東京都市大学と共同研究を行い否定するに至ったものの、残る一つはその検査・評価方法にすらたどり着いていなかった。今般、公社マネージャーと専門家の協力を得て東京科学大学とつながったことで、懸案の評価方法にたどり着き、共同研究を開始した。

「私を含め先人が長年悩んできた疑問を晴らすことができるかもしれない機会に巡り合えたこと、そのことに感謝しています。評価には数年かかるでしょうが、研究結果が改善技術につながり問題を解決すれば、めっき部品が飛行機にも使われるようになり、いつか空も飛べるはずです。」と将来の夢を語る。

公社や東京都の支援事業について、

「よりよい企業として社会貢献をしたい、という志を持つ企業の皆さんであれば、ゼロエミ・ハンズオン支援をはじめ、公社や東京都の提供サービスを申し込まないことが不思議でなりません。もちろん手続きには手間もかかれば、わかりにくいところもたくさんあると思います(笑)。ですが、それを乗り越えるだけの魅力があります。」

これからゼロエミ・ハンズオン支援に参加してみようという企業の皆様に、メッセージを求めると

「目の前に<気づき>、<学び>という無限のチャンスが(無償で)転がっているのに、なぜその機会を利用しないのでしょうか。助成金をもらい機材を導入しても、それを目的に沿って適切に運用していくことができなければ、宝の持ち腐れ、税金の無駄遣いになります。それを避ける意味でもハンズオン支援で公社マネージャーとともに、まず目的・目標を設定し、実行につなげる順序と仕組みが意味を持つと思うのです。」

そして

「もちろん努力と時間は必要になりますが、寄り添うパートナー(公社マネージャー)が居れば、ハードルは決して高くありません。ぜひ、チャレンジしてもらいたいと思います。」とエールを送って戴いた。

鈴木社長にはゼロエミ経営の先にある夢を語って戴いた

企業情報

企業名 千代田第一工業株式会社
所在地 東京都狛江市岩戸北3-11-9
設立 1953年5月
事業内容 金型、ロール、耐摩耗機械部品表面加工
資本金 1,200万円
代表者 鈴木 信夫
従業員数 18名(2025年現在)
WEB https://daikuron.com/

【ゼロエミッション経営推進支援事務局より】

千代田第一工業株式会社 鈴木信夫様、貴重なインタビューの機会をありがとうございました。公社ゼロエミ推進事業事務局としても、支援企業の皆様の声に耳を傾け、よりよい支援メニューを提供できるように、一層努力してまいります。