私の場合、まずは会社を作ることから始めました。事業化は数多く行い、会社社長を任されていたとはいえオーナーではなかったので、会社の登記方法や税金関係など、細かいことは何もわかりません。しかし実際に自分で起業してみると、それらは細かいことではなく大切な業務であることがわかりました。役所に行ったり、銀行に行ったりして、何をすればいいのか、どんな手続きが必要なのか、直接聞いて回る毎日です。そんな時、丸の内の「TOKYO創業ステーション(以下「創業ステーション」)」を知りました。これが大きかったですね。 創業ステーションの1階には、起業をしたいと考えている人が利用できる「Startup Hub Tokyo 丸の内(以下「スタハ」)」という施設があります。スタハにはイベントスペースがあって、起業に役立つ様々なイベントを開催しており、さらにコンシェルジュが相談にも乗ってくれます。私はまず、スタハに行きコンシェルジュ相談を受けました。ただし、私の場合は相談といっても、やりたい事業はわかっているものの「何を相談して良いのか」がわからないような状態でした。シニアで起業をお考えなら、そういう方も多いのではないでしょうか。「どこが不安ですか」と聞かれても答えられない。私も「何がわからないのかが、わからない」、そんな状態でのスタートでした。 創業ステーションの2階には、「Planning Port 丸の内」という施設があり、具体的に起業を考えている人を支援してくれる機能がたくさんあります。そこで私が次に利用したのが、事業計画書の作成支援「プランコンサルティング」です。事業計画書は自分で書いたことはありませんが、事業開発に携わって評価してきた経験がありましたから、よくわかっているつもりでした。しかし実際に作成してみて、本当はまったくわかっていなかったことを思い知らされました。たくさんのアイデアがあるので書きたいことが多過ぎて、自分で読んでもわからないくらい複雑な事業計画書になってしまいした。そこで、自分の頭の中を整理することを目的にして事業計画書を書き直し、その中で最初にやりたいサービスを第2回 東京シニアビジネスグランプリに応募したのです。 事業計画書を書き直す際に担当していただいた相談員の方は、私の出したビジネスプランを読んで、「ここは理解できる」、「これは理解できない」と指摘してくれたので、貴重なコメントとなりました。