事例集

●事例02

ミドル世代男性へのニットジャケットD2C
第3回東京シニアビジネスグランプリ 優秀賞・オーディエンス賞
 
フェイバニッツ合同会社
市勢 善浩さん

代表者インタビュー

事業内容について詳しく教えてください。
ミドル世代男性がターゲットのニットジャケットを企画・製造・販売する事業を展開しています。
弊社のニットジャケットはセーターやカーディガンと同様に編み機で製作していることで、縫い目が伸び動きやすく、立体的なシルエットでミドル世代男性をかっこよく見せられるのが特徴です。
店舗は持たずにECサイトで主に販売しています。
素材にもこだわっており、全て新潟県五泉市の協力工場による日本製です。
D2Cモデルで事業を展開した理由はあるのでしょうか。
小売店を介さずお客様の声を直接聞くために、D2Cモデルを選択しました。
また小売店を介さないことで、商品の価格を安く設定することができます。一般的に店頭で販売を行う場合は百貨店やセレクトショップの店舗利益分が含まれています。私の場合は国内生産にこだわっていますので同じようなビジネスモデルで展開しても競争に勝てないと思い、D2Cで商品を展開して価格競争でリードできればと考えました。
起業した時の経緯を教えてください。
60歳の定年を控え、57歳で前職を退職しました。退職後の人生を考えたとき、今まで経験したことない全く違う業種・職種で働くことのイメージが湧かず、前職同様にアパレルに携わっていたいと考えました。しかし57歳で退職してもアパレル業界では雇ってくれる企業もないので、自分で起業するしかないと思い決断しました。その後1年間、ニットのことを勉強するため学校へ通い、その後起業しました。
EC販売で、集客どのようにされていたのですか。
私の場合はSNSを使って商品を訴求しました。会社のホームページを作っただけだと1枚も売ることはできないので、SNSに広告を掲載して商品を広めていきました。コストをかけて集客して購入に繋げていました。それでもECだけだと不安なお客様はいらっしゃるので、不定期ですが商品を試していただける試着会を開催しています。試着会で直接お客様と顔を合わせることでどんな方が買ってくださっているのかがわかると嬉しくなります。
起業で苦労したことはありましたか。
やりたくないことをやっていたら苦労になるかもしれませんが、私の場合は大学を卒業してからずっと好きなアパレル業に携わることができていたので苦労と思ったことはありません。良いことも悪いこともありましたけど。
シニア世代の方に起業のポイントなどを教えてください。
シニアの場合は、これまで培ってきた経験があるのでその経験を発揮すればいいと思います。自分が経験していないことを始める場合は、0からのスタートになるので非常に大変になると思います。私の場合は同じアパレル業ですが、サラリーマン時代とは異なる手法で業務を進めようと考えました。
通常のアパレル業界は半年毎にセールを行って在庫を一掃したり、店頭で販売する場合は店舗の利益のことなどを考えないといけません。弊社は、セールをしない、店舗を持たない方針により、高品質の納得価格を通年に渡り実現していこうと考えています。
東京シニアビジネスグランプリに応募した動機やセミナー・ファイナルでの経験はいかがでしたか。
勉強会でプレゼンをレクチャーしていただいたことは、非常に勉強になりました。先生のアドバイス通りにプレゼンをしたことで「優秀賞」と「オーディエンス賞」を受賞することができました。また先生が弊社のニットジャケットを購入してくださり、とてもうれしかったです。
コンテストに応募した時は弊社が2期目で、あまり事業がうまくいっているとは言えない時期でした。事業計画書を作成することで、顧客目線で事業を見つめ直すキッカケになったのもよかったです。
同年代の仲間が頑張っていると自分も頑張らなきゃいけないという気持ちにもなり、ファイナリストと出会えたことは非常によかったです。

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