事例集

●事例07

ペンとノートで誰でもお手軽STEAM教育
第3回東京シニアビジネスグランプリ ファイナリスト
 
株式会社ケントフロー
中村 健司さん

代表者インタビュー

事業内容について詳しく教えてください。
弊社は、コンピューターやロボットを使わないプログラミング(STEAM)教育の授業と、独自開発の学習帳の販売をしています。学習帳は方眼紙の仕様で、薄らと「フローチャート」を記載してあるのでプログラミング教育を始めるうえで非常に扱いやすい学習帳になっています。私が発明した業務フロー自動生成特許を基に開発した独自のフレームワークで日本語のフローチャートを作成し、読解力、論理的思考力、改善・改革の思考力を育みます。
起業した時の経緯を教えてください。
2018年60歳を目前に、今後、自分のビジネスを何か作っていけないかと考えていました。そこでTOKYO創業ステーションに通い事業計画を作成しました。当初は、約40年のIT業界の業務経験と業務フロー自動生成の特許を基に、中小企業向けに業務改善のコンサルティング会社を始めようと考えていましたが、事業計画を検討していく内に中小企業にはこの事業に対するニーズがないことに気づかされました。
2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されることを聞き、子ども向けの教育市場の拡大を予測し、私の開発した業務改善の教育方法と合致していることから、子ども向けのSTEAM教育事業会社を設立しました。
シニア世代の方に起業のポイントなどを教えてください。
シニア起業のポイントは2点あると思っています。まず1つ目は、今までの経験を活かして、シニアだからこそできることがいいのではないかと思います。全く新しいことを始めるのは難しいと思いますので、今までの経験を活かした自分らしいこと、若い人には真似することのできない事業を展開するのがシニアには向いているのではないかと思います。2つ目は今までの業種とは異なる場合、実績がないと色々と難しい部分があります。実績を少しずつでも積んでいって、諦めることなく結果がでるまでやり続けることが起業における重要なポイントだと思います。私も、子ども向けのプログラミング、ロボット教室の講師、公立小学校のICT支援員を行うことで実績を積んでいます。
東京シニアビジネスグランプリに応募した動機やセミナー・ファイナルでの経験はいかがでしたか。
3度目の挑戦でファイナリストになることができました。1度目は私がTOKYO創業ステーションに通っている時に「東京シニアビジネスグランプリ」を知ったので、せっかくならと思い応募しましたが、1次審査通過で終わってしまいました。2度目は、別のビジネスコンテストでファイナリストになるなどの経験を経て挑んだのですが、1次審査通過と、1度目と同じ結果に終わってしまいました。2度の経験を得てビジネスプランを見つめ直したこと、また教育機関での実績を積んだことで、3度目の挑戦でファイナリストに選んでいただくことができました。起業のポイントでも言ったように、諦めないことで結果はついてくると思います。
最後に今後の事業プランを教えてください。
現在はテストマーケティングを実施しており、2024年以降は収入の目処が立ちそうです。今後は、先行してロボット教育を実践していた友人と協力して一緒に事業を進めていこうと考えています。またプログラミング教育と英語を併せて展開しようと計画しており、英語と合わせることでグローバルな形で事業展開できればいいかなと。起業は大変ですが、やりがいがあるので少しでも世の中のためになればと思っています。

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