事例集

●事例10

世界に向け玩具の企画提案を行う事業
第4回東京シニアビジネスグランプリ ファイナリスト
 
株式会社ラプラスルナ
山名 一重さん

代表者インタビュー

事業内容について詳しく教えてください
海外・国内の玩具メーカーに対して玩具の企画提案をする事業を展開しています。メーカーが新しい玩具を開発する際に、メーカー内部で企画アイデアを出すだけでなく、企画会社がメーカーに対して企画提案を行い開発が進行していく場合もあります。メーカーは提案された企画を製品化した場合、その製品の売上に連動した額をロイヤリティとして企画会社に支払います。例えばメーカー出荷価格1000円の商品の1%をロイヤリティ契約とした場合、100万個売れたら1000万円のロイヤリティが支払われます。実際に製品化されるまでに2~3年かかることもありますが製品化されてヒットしたときのリターンは非常に大きいです。日本のみのマーケットの場合ロイヤリティの支払い額は少子化の影響もあり決して大きくないですがワールドワイドに目を向けたときは非常に可能性のある事業です。
玩具は子供向けだと思いますが企画はどのように生み出していくのでしょうか
玩具はカテゴリが細分化されています。男の子なら車・ロボット、女の子向けなら人形やビーズ・おままごとなど、それぞれのカテゴリごとにトレンドが存在します。
企画を生み出していく上で、トレンドをおさえるのは非常に重要です。エンタメ系・生活系のトレンドには常にアンテナを張り巡らせています。
起業した時の経緯・エピソードを教えてください
定年が近くなり今後について考えた時、定年を延長させるより好きな事業にチャレンジしていく方が自分の性に合っていると思い起業を決意しました。玩具企画提案事業は、これまで経験を積んできたこと、これまでのノウハウやネットワークを活かせること、投資が少ないことから十分勝負できると考えました。
企画提案をする際に苦労することはありますか
取引先は海外メーカーがメインですが、コロナ禍で関係性が途切れ、取引先との関係再構築に時間がかかっています。海外の担当者なので頻繁に会うことができないし、コミュニケーションの取り方については少し難しく感じています。また、企画提案内容をやり取りしている間にトレンドが変わることもあるので、短いスパンでの取引となり業務がタイトで非常に苦労します。そのため1つの取引に対して、少なくても複数の企画を用意するなどのリスクヘッジを行っています。
シニア世代の方に起業のポイントなどを教えてください
起業のポイントはいくつかあると思いますが、自分でやりたいと思える事業であることが重要だと思います。アイデアがあるけれども前に進めない場合は、できない部分を具体的に解決する方法を出して潰してから、具現化に向けてロードマップを自分で作る作業が必要だと感じます。また、シニア世代ということは、業務経験が長く、実績や人脈もそれなりに持っていると思います。それを活かせる事業とは何かを探りつつ、準備は早めに行い、時間をかけてリスクを含めいろいろと検証していけばよいと思います。
最後に今後の事業プランを教えてください
このようなビジネスをやっている以上は、爆発的に売れる商品を生み出したいと思っています。ただ、売れるか売れないかは運の要素も多分にあるのでメイン事業である企画提案を行いつつ、提案業務に派生して依頼される企画開発業務や知的財産権取得支援・海外企業と日本企業の橋渡し等、関連業務の拡充にも今後力を入れていきます。
会社HP:https://www.laplaceluna.com/

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