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2026.3.26

近年の越境EC市場動向ーcase3.米国ー

『ネットを通じて、自慢の商品を世界に届けてみたい』
『自社の商品が海外でどんな反応をもらうのか知りたい』
『海外には興味があるけどコストとか人手、リスクを考えると踏み出せない…』


そんな悩みを抱える中小企業の皆様に!
今、もっとも身近な海外戦略として「越境EC」の活用をおすすめします。

現在、世界各国でインターネット環境が整備され、誰もがスマホ1つで世界中から買い物ができる情報化社会へと進化しました。
海外展開において「デジタル」は欠かせないインフラとなっています。

本コラムでは、台湾・中国・米国・東南アジアの4シリーズにわたって、最新の市場動向を徹底解説します!

東南アジアに続く第3回は、世界中の『最高』が集まる、名実ともにグローバルビジネスの主戦場《米国》からお届け。

第2回《東南アジア》市場に関するコラムはこちら>

米国の越境EC市場の今と、少額貨物免税枠の廃止

米国は、世界のEC市場で中国の50%に次ぐEC市場大国で、越境EC市場においても、少額貨物関税免税制度で800ドル(約2万円)まで免税の特典もあり、米国の越境EC市場は拡大してきました。

しかし、ここ数年米国在住者が中国格安ECサイト(アリエクスプレス、TEMU、Sheinなど)で購入した中国商品の米国への輸入が急増した為、米国は増え過ぎる中国商品対策として、2025年5月に中国と香港原産品の少額貨物免税枠を廃止、また同年8月には全世界からの少額貨物免税枠も撤廃しました。

この免税枠廃止の影響で、日本から米国に越境ECで発送される全ての日本商品も課税対象となり、関税額は購入者が商品到着時に自宅で支払う必要が出てきた為、受取拒否等の問題が発生しました。

しかし、eBayなどのECモールでは、昨年10月から掲載価格に米国関税分を上乗せしたDDP価格に切り替えた為、購入者が商品到着時に関税を支払う必要がなくなり、現在では少額貨物貨物免税枠廃止に係わる大きなトラブルはなくなってきています。

但し、日本から米国に発送される日本商品に約15%の関税が上乗せされることには変わりがなく、米国在住者にとっては越境ECで購入する日本商品は以前より割高になっています。

しかし、生活実用品でなくホビー系商品の掲載が多いeBayでは、商品価格上昇による売上への影響は余りない状況となっています。

在庫リスクを避けるために「直送モデル」が好ましい

米国のECモールではAmazonがダントツのシェアを誇りますが、Amazonは海外製品であっても米国内に在庫することを奨励していますので、米国向け越境ECに於いては、売上が拡大するまでは、在庫リスクを避ける為に、購入者からの注文後、日本から米国に商品を発送する直送モデルの方が好ましいと言われています。

直送モデルの場合、米国宛海外配送料が高いのがネックで、しかも現在郵便局の米国向けEMSは引き受け停止中ですが、eBayはFeDexと提携したeLogi発送サービスで経済的な価格での配送を実施しています。

eBayは米国のECモールですが、世界の190ヶ国からの注文受け付けが可能です。

当公社のeBay向け越境EC出品支援事業でも、約1/3は米国以外からの注文となっており、世界に向けて越境ECを始めてみたい中小企業の方々に適しているのがeBayです。

▲近年Tokyo Mallで販売されたホビー系商品(一部抜粋)
※Tokyo Mall・・・東京都中小企業振興公社が支援の一環として開設した特設サイト

東京都中小企業振興公社 販路・海外展開支援課では、都内中小企業向けに越境EC出品支援を無料でサポートしています。
「越境EC出品支援」にご関心のある方はこちらをご参照ください

『越境EC出品支援』の詳細を見てみる>>

     

【執筆】東京都中小企業振興公社 販路・海外展開支援課 越境ECナビゲーター 下野

※本記事は、個人の意見・見解です。また、本記事で紹介している情報は、執筆当時のものであり、閲覧時点では変更になっている場合がございます。