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知的財産活用製品化支援事業

(同)学幸社及び富士通(株)の特許ライセンス契約の締結内容

このたび公益財団法人東京都中小企業振興公社は、技術シーズ活用製品化支援事業の取り組みにおいて、2016年5月13日、合同会社学幸社及び富士通株式会社の特許ライセンス契約が締結に至りましたので、その内容を発表します。
これは富士通の特許技術であるEMDR治療支援システムを活用して、学幸社が製品開発及び事業展開するものです。

1.特許技術の概要

【治療概要】
人は災害や事故に遭遇する、いじめにあうなどの過酷でつらい体験をすると、脅威が去った後でもその記憶が想起され、その際に感じた恐怖やショックなどを再体験することがあります。
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法)は、そのようないわゆるトラウマやPTSDと呼ばれる症状・障害の援助に有効であることが認められている方法です。心理的な負担が比較的小さく、治療期間も比較的短いとされています。

【治療手順】
EMDRにおいては、上記のようなつらい記憶を想起しつつ、それと一緒に視線を左右に動かすという手続きが知られています。他にも左右交互の振動刺激を与えるなど様々な手続きが取られます。

【技術概要】
発明は援助・治療における様々な設定や治療過程を記録・提示するシステムです。
標準で動きのパターン(速さ、方向、リズム)が複数登録されており、患者の反応によりこのパターンを選択します。システムには不安の刺激と苦痛のレベル情報のテーブルを持っており、患者の反応による評価が登録されると、前記テーブルと比較され動きのパターンが最適なものに変更されるものです。

EMDRデータベース・Webアプリケーション画面

2.合同会社学幸社による事業展開

富士通と「EMDR治療支援システム及びプログラム(特許第4797855)」に係る実施許諾契約を締結し、EMDR治療支援システムの製造・販売を行うものです。
同社は、東京成徳大学・大学院心理学研究科の阿部宏徳准教授が、研究成果をもとに起業した大学発ベンチャー企業です。
今回、当該特許技術を導入し、EMDR治療支援システムの開発を進め、販路拡大を図ることとしています。

3.東京都の技術シーズ活用製品化支援事業

この事業は、都内中小企業の新製品開発・製品改良に関するニーズと、東京都(試験研究機関)、大学(高専含む)、企業などのもつシーズ(技術)の中から最適な技術シーズ(特許、ノウハウなど)をつなぎあわせます。
外部の技術シーズを活用することで中小企業の新製品開発あるいは既存製品の高度化につなげ、一層の事業展開・拡大を図ることを目的とした支援事業です。
詳細:https://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/website/index.html

詳しくは下記までお問い合わせください。

東京都知的財産総合センター
〒110-0016 東京都台東区台東1-3-5 反町商事ビル1F
電話:03-3832-3656
URL:https://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/
E-mail:chizai@tokyo-kosha.or.jp

(参考)
合同会社学幸社
所在地:東京都北区十条台1-7-13
代表者:阿部 宏徳
URL:https://www.gakkousya.net/別タブで開く

富士通株式会社
所在地:神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
代表者:田中 達也
URL:https://www.fujitsu.com/jp/別タブで開く

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